自傷行為を怒られたい
あなたは誰かの自傷行為に気付いたらどうするだろうか
怒る、泣く、止める、問い詰める
一般に自傷行為は死ぬためではなく生きるために行う行為であり、叱ったり無理やり辞めさせるのは逆効果だと言われている。
それでも自傷行為を怒られたい
怒らせて気を引こうなんて気持ちでやっている訳ではないし本当の意味で怒られたいわけではないけれど
私は現実世界に自傷癖を打ち明けている人が2人いる
1人は養護教諭、もう1人は担任の先生
私はどちらにも「なんで怒らないの」そう尋ねたことがある
養護教諭は「怒って欲しいの?」と笑った上で「しんどい思いしてる子を怒る気にはなれへんなあ」と言った
担任は「怒ってなんとかなるもんでもないし怒って辞めさせて解決されることでもないやろ?」と言った
そうなのか、
自傷行為すなわち自分の体を傷付けることは世間では間違っていて悪いこと らしい
でも私には何が悪いのかわからない
もしかしたら死んでしまうかもしれないから
誰かを悲しませたり心配かけたりしてしまうから
親から貰った体だから
跡が残るから
思いつく限りの理由を並べてみても自分のものにはならなくて語尾に付く“らしい”が抜けない
何が悪いのか、なぜ悪いのか
悪いことの“悪さ”がわからない私は“悪い子”で、悪い子ならば怒られなくてはならない
よく自傷行為に対して向けられる「きもい」や「頭がおかしい」もあながち間違いではないのかもしれないとさえ思う。だって悪いことが悪いと思えないんだもの、変なのかも
それなのに優しい人たちに怒るどころか心配だとか時には辛いねなんて寄り添われてしまう
そんなのおかしいじゃないか
怒ってよ、気味悪がってよ
「貴方がしてることは○○だから悪いことですよ、悪いこと辞められないんですか」って言えばいい
そうして私を正して欲しい
なんて
世間で悪いことと言われることをしているのに怒らない人たちの気持ちが今の私には一切わからないけれど
それを怒らない人達の気持ちがいつか本当に理解出来た時、私は優しい人になれるのだろうか