瓦礫。生埋。窒息。
ときどき、自分がこれまでどうやって暮らしてきたのかを忘れてしまう。
いつもこの時間にぼくは何をしていたのだっけ。何かしなくちゃいけない。何もしたくない。きのうのぼくは何をしていたのだっけ。
そうして考え込んでしまう。考え込んでしまうのだけど、ほんとうは何も考えていない。何も考えられない。思考は空を切る。
自分の頭と、体なのに、ぼくではない誰かが動かしている。
そいつはいつも憂うつで、さみしくて、皮肉ばかり言って、泣き虫で、お腹の底ではいつも世間に苛立ち、世間を憎み、世間を恨んでいる。
また自分だけは特別だと思っている。特別は特別でも、特別に性根が悪く、特別に役立たずであると、思っている。どうしてかそう信じて疑わないのだ。
えー。だって。無理でしょ。でもさあ。できるわけないじゃん。そんなこと言われてもなあ。もういいよ。死ぬしかないんだ。
彼がぼくを操縦すると、すぐに頭は歪んだ言葉でいっぱいになる。副操縦士に成り下がったぼくが前向きなことを考えるためのスペースは、猫のひたいほどもない。
瓦礫。生埋。窒息。
そういうときは、書くことだ。
吐き出された言葉の良し悪しの評価をせず、頭のなかの瓦礫を、少しずつ切り崩しながら外へ放り出す。これをやるとさらに調子を悪くするかもしれないけれど、それでもつづけていると、気分が落ち着いてくる。
それでも落ち着かないときは、寝るしかない。
Twitter:黒井@ガチひきこもりブロガー
ブログ:たのぶろ
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