霞始めて靆く - 春・雨水のこよみ -
霞始靆 | かすみ はじめてたなびく
2月24日〜28日頃
- 春の七十二候 -
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春霞(はるがすみ)が たなびく頃。
春が近づくにつれ、だんだんと大気が
湿気を帯びて、
遠景に霞がかかる時季です。
霧よりも薄ぼんやりとしている。
そして夜には霞とは呼ばず、朧(おぼろ)というそう。
私は『源氏物語』の
朧月夜(おぼろづきよ)という女性を思い浮かべる。
たしかに春の夜だわ。
なんともいえず幻想的。
そして『枕草子』の
「春はあけぼの やうやう白くなりゆく…」という
一節も思い浮かべます。
山々に朝もやがかかる春の風景は、
たいそう趣きがあるものです。
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日本の季節感や暦が
昨日よりもちょっと身近に
感じられるような記事を
二十四節気・七十二候にあわせて
更新しています。
四季のうつろいを楽しみ、暮らしを愛おしむ。
せわしない日常の中で
自然の流れを、つと感じてみること。
こんな世の中だからこそ
大切にしたい感覚です。