【書評エッセイ】箱による超イノベーションとロッテルダムにまつわる私的セレンディピティ。
今回はあのビル・ゲイツも勧めるこの本のご紹介。
このレベルの天才が勧める本が面白くない訳がない!
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これまで形状の違うものをバラバラと船に積んで運んでいた物を、「箱」という形の定まった物に入れて運ぶという超イノベーション「コンテナ」。
何がそんなにイノベーティブか?
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📦箱に入れることで「規格化」できる。
①荷物が規格化できれば、船も規格化できる。
②荷物が規格化されていれば、作業を標準化でき機械化できる。
③荷物が規格化されれば、船だけでなく、列車、トラックなども規格化でき、全行程をシームレスに繋げる事ができる。
▶︎これらによりコストが劇的に下がる!
📦輸送コストが下がれば世界で生産して世界で売れる。
これまで輸送コストが高かったので、自国の原料を使い、自国で生産し、自国で販売せざるを得なかった。
輸送コストが劇的に下がったので、例えば日本のアパレルブランドが、オーストリアの羊毛を、イタリアで染めて、中国でセーターに編み立て、世界中で販売するというような事が可能になったのだ。
▶︎コンテナがグロバリゼーションを生み出したのであり、グローバリゼーションがコンテナを生み出したのではない!
📦地理経済の発生、そして勝者と敗者。
コンテナの発明によりグローバリゼーションが広がったことにより、地理経済が発生し、いち早くコンテナによる物流革命の潮流とその未来を読めていた港(都市・国)とそうでない港(都市・国)には明暗が分かれた。
そして、コンテナが発明された当時からその革命の意味を理解し未来を見ていた都市の筆頭がロッテルダムだ。
2019年の貨物取扱量の上位の港を見てみると、10位以内に中国以外の港は2港だけ。シンガポールが2位で、ロッテルダムが10位だ。
ロッテルダムは当時からぶっちぎりで先行したことにより、今尚そのポジションを堂々と維持していると言えるだろう。
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さて、話は本の内容からはそれるが、読書の醍醐味はなんといってもセレンディピティ。
先日のnoteにも書いた通り、今まさに息子がロッテルダムの大学に行く準備をしている。
そんな時に読んだこの本に図らずもロッテルダムに関する記載が山程出てくるとは!
人生はセレンディピティの連続だと思うし、やはり「雑読」はセレンディピティの宝庫だ😎
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