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#37 最大の難関:ミッションの軌道修正(3)

ミッションに疑問や課題を感じた場合、関係者に伝えてみましょう。伝えるにあたって、いつ、どうやって、という伝え方はもちろんのこと、その前後の動きがどうなるかを想定しておきましょう。

たとえば、関係者にミッションの疑問や課題を伝えたあと、疑問や課題が少しでも解消されたり、ミッションについて話が深まったり、やり方を変えてみたりして、引き続き同じミッションに取り組んでいく、ということもアリです。

私の場合は、ミッションに疑問や課題を感じると同時に、そのミッションに取り組み続けた先が見えない、と感じていました。

先が見えない、とは、退任後につながる取り組みにならない、という意味です。私が「地域おこし協力隊」に求めていたものは、やってみたいことをアウトプットする、少しでも実践する、ことでした。

そして、それを、退任後の自分の暮らしにつなげていきたかったのです。「地域おこし協力隊」の3年間で、今後の自分が豊かになるような取り組みの試行錯誤がしたかったのです。経済的な豊かさ、というより、こうありたい、こんな日々を送りたい、といった、暮らしの豊かさ、という意味合いで。

もちろん、「地域おこし協力隊」ですから、自分ファーストではなく、「地域」ファーストで。地域のためにもなる、自分のためにもなる、というのが前提です。

また、私の場合、「地域おこし協力隊」を募集した地元の団体との関係がありました。私が「地域おこし協力隊」になってやりたいアレコレがあったように、その方達も、「地域おこし協力隊」にしてもらいたいアレコレがありました。

しかし、その方達の期待に沿えないなら、私は、そのミッションに取り組んでも意味がないと思いましたし、取り組めないことをきちんと伝えた方がいいと思いました。

それで、私は、ミッションへの疑問や課題を伝えつつ、今後そのミッションには取り組めない、ということを明確に伝えたのです。

このような、メインミッションへは取り組めません宣言の場合は、その後のミッションの軌道修正が必要です。

本来、ミッションの軌道修正は、「地域おこし協力隊」の管轄課の「地域づくり推進課」の役目かな?と思いますが、彼らは全く動きませんので、私が作り、私が提案しました。

私がしたのは、着任時にもらった「活動指標」を改めて見直す、ということです。「活動指標」とは、ミッションを詳しく書いたものです。

私の「活動指標」は、項目も幅広く、色々な解釈ができるものでした。着任当初は、その幅や解釈が広すぎて少し困りましたが、結果それで助かりました(笑)。

私は、「活動指標」の大きな項目は変えず、その一つ一つを、現状に合わせて、再度定義づけました。今までの取り組みをふまえ、○○の項目では、△△なので、▢▢と捉え、◇◇のように取り組みます、と、「地域づくり推進課」の課長と担当者へ伝えました。

これでようやく、公式に、メインミッションに取り組まず(全く取り組まずということではなく関わり方を変えて)、他の取り組みへと移っていく土台が整ったのです。

さらに、もう一つ大事なことはメインミッションがなくなった後、「地域おこし協力隊」として、任期満了までどんな活動をするか、です。

ここの動きを想定しておかないと、やることがありません(笑)。

私は、メインミッションがなくなった後、このように動こう、という案を考えておきました。それを、「活動指標」の見直しの際に、提案しました。

「活動指標」に新しい項目を作るのではなく、既にある項目で、現状○○なので、△△に取り組みます。△△に取り組み、地域が▢▢になることを目標とします、と。

皆様のミッションの中にも、「地域振興への取り組み」「地域課題の解決に向けた取り組み」etcといった文言はありますでしょうか。これはいくらでも解釈できます。そして、色々な方法で「地域おこし協力隊」の活動として取り組むことができます。

ということで、私は、考えておいた案を、「地域づくり推進課」の課長や担当者に打診して、OKをもらっておき、後日改めて詳細を説明し、任期満了までの活動は、このようにします、と伝えたのでした。

そしてそして、その「地域づくり推進課」からOKが出たものを、「地域おこし協力隊」を募集した地元の団体のリーダーにも伝え、最後はこのように活動します、と情報共有しておきました。

ここまでで、1.8年経過。
やっぱ、長かったな(笑)。

ミッションの軌道修正、というと、なんだか大事のようですが、やり方はいろいろあると思います。ミッションに疑問や課題を感じている方、恐れずに、ミッションを色々な角度から見てみてください。

大事なのは「目的」。ミッションに取り組んだその先の「地域」の姿です。

その「目的」は変えず、「地域がこうなったらいいな」を達成するための「方法」を修正する、模索する。時には一新する。

自分のできる範囲で、ね。

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