［3］秋の陽射しの中で

アメ細工
　　稲穂もイチョウも渋柿も

　　　　光あつめて甘露カンロ

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夏は陽射しが主役、そんなふうに感じる。

強烈な陽射しの下、
樹々の緑も水の色も、
反射する光の陰でじっと息をひそめている。

そして秋は色が主役、そう感じるのだ。

昼下がり、淡いアメ色の陽射しがあたりを充たしていく。
頭を垂れる稲穂もイチョウの樹も、
その柔らかい光を吸い込んで
甘やかな光沢をまとい、より色鮮やかに輝く。

秋の午後は、枝に残る渋柿でさえ、
つややかで甘く、香るようだ。

世界は、甘美だ。

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