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気の向くまま散歩出来るって贅沢
学生時代、日曜日に目が覚めると家族は誰も起きていない。
家族全員朝が弱いのだ。
1人そっと家を出て散歩をするのが好きだった。
足の向くままに隣の駅まで、またその隣。
当時起伏が激しい住宅街に住んでいたので、休日の人通りの少ない朝の散歩はとても楽しかった。
社会人になるとそんな贅沢な時間はなく、結婚出産すると1人気ままな時間そのものがなくなった。
子供達が成長しても仕事をしていると散歩とは贅沢だと思い知る。
前職へは河原を30分自転車通勤していたから、通勤が散歩(自転車だけど)気分で景色を見て楽しんだ。
ゆっくり散歩出来たのは一人旅に行くようになってから。
娘から散歩じゃなくて修行だと呆れられる。
歩きすぎ、絶対同行出来ないって。
近隣を文字通りの散歩するようになったのは休職した時。
なるべく人に出会わない道を選ぶ。
誰もいない緑地の斜面にカタクリを見つけたり、夕日で黄金色に透ける河原の草を見たりするのが楽しかった。
今またリハビリに散歩する。
コロナ禍で閉鎖された子供向け市民プールは、取り壊されグランドになっていた。
その脇の螺旋状の坂を登ったらこんな風景が。
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さてさて今日は何に出会えるかな。