🍹いつでも読めるように
あやとりりいさんの書いた小説で、お気に入りをマガジンに入れます🙇
他の方のでも気に入った詩や小説、脚本等、エッセイがあれば収納したいと思います。
外した…
- 運営しているクリエイター
#ホラー小説
致死量の悔恨 第5話 イチョウに乗せた伝言
一
イチョウ並木を歩く。千秋(ちあき)が前に進むたび、山になった落ち葉がカシャカシャと音を立てる。長いようであっと言う間だった。妹の千花(ちか)が校外学習のあった圓山(まるやま)で亡くなったのは3ヶ月前のことだった。
鮮やかな青空と薄く澄んだ空気。幼稚園児から定年後の大人まで楽しそうに駆け上がるここ圓山で、千花が滑落しなければならない出来事は何だったのか、千秋は考え続けた。千花のスマートフォン