Gオーウェルの動物農場が最高に傑作すぎた
40年後の未来を描いた「1984」と並んで英国の作家ジョージ・オーウェルのもう一つの代表作とも呼べるのが、この#動物農場
noteで彼の作品評を探していて行き当たった傑作な本。これ、めっちゃ好きです。
大人の寓話で
痛烈な社会批判
読んでみりゃわかるけど、単なる動物たちの反乱としてみても面白いだけでなく、人間社会がおこなってきた愚行を見事なまでに茶化しているところが真髄。・・・・どんなお話かというと・・・・
資本主義下の英国アイルランドの大農場、牛や雌鶏、羊に混じって頭のいい豚・レーニンとトロツキーは農場の主人が寝ぼけた隙に革命に成功します。実は3ヶ月前からご主人様の書斎からくすねてきた本で文字と言葉をマスターしていたのでした。(名前は改変してあります)
人間の営利目的だった農場を自分たちの糧を得るための共同体に仕立て直して、看板も「動物農場」に。レーニンとトロツキーは他の動物たちに呼びかけます。動物たちはみな平等、2本足はダメ、4本足はいい。しかしこれには鳥たちが猛抗議します、が羽根というものは推進機能を持つので足と定義する。と言われて納得。
他の動物を殺すことは禁止、ベッドで寝るのもダメでした。
人間に搾り取られていた食べ物は自分たちのために・・・・そうすると収穫量も増え、休みの日も出来て、動物たちはこの共同体は良いもの、正しいことと信じるようになりました。
動物たちが自らの手で自活できる社会をつくりあげた!社会実験成功のニュースは周辺の農場にも伝わり始めます。そうなると農場主の人間たちが社会主義化を阻もうと自分たちを攻撃してくるのではないか?対抗するには銃と兵器を用意して軍備・防衛を進めようとレーニンが訴えます。
これに異を唱えたのがトロツキー、我々の理想郷をもっとPRすれば周辺地域も我々に倣うはずだ!!軍備よりも宣伝だ!と言って引きません。首脳部の二人(ブタ)は対立し、両者の意見は噛み合いません。この後一体・・・・・????・・・・あの時代から、どっかの国で起きてきたことを実にわかりやすく例えています。それも皮肉たっぷりに。(歴史をおさらいすれば先が読めてしまうかも?)・・という寓話。
脱稿されたのは1944年、ただ最初はイギリスの出版社で印刷してくれる会社はなく4社も断られた末の難産だったそうな。当時のイギリスでは、まだ同盟国を悪くいわない風潮があって、こんなダイレクトな社会主義批判は編集サイド自ら自己規制してしまうのだったとか
この作品を読んで、改めて歴史を読み直してみると、みんなが豚に見えてくるから、とっても愉快です。卑近なあの例を挙げるまでもなく、そう言えば歴代書記長もみんな・・・・