鬱の回復段階で思うこと
「鬱は治らない」って耳にすることはありませんか?
鬱(不安症、トラウマ(PTSD)などから来る鬱も含む)は治ります。治った人も存在するし、回復段階には医師や専門家が回復曲線というものを患者の症状と照らし合わせ、それを辿っているかどうかを判断する事が可能です。
回復期には波があります。
特に重篤な鬱症状の方がある時前向きになった。と思ったら直後に自死してしまった。というぐらい、病の重篤度に応じて、人により危なっかしい回復経路を辿ることがあります。
私もまだ鬱傾向は残っていますが、認知行動療法を行ったり、カウンセリングを受けたり、仕事(社会活動)を始めたりした結果、かなり回復しました。
回復というより、進化したと言った方が適切かもしれません。
鬱病からの快復というのは、決して「昔の自分に戻る」ということではありません。「自分の問題要素に気づき、着手し、ひとつひとつ解決して時にはいらない概念や固執していた感情を手放し前進していき、歪んだ認知を健全にしていき、そういった形で自分に向き合い続けることで新しい自分になる」事でメンタル的にも強く、生きやすい自分になり、結果的に鬱病に陥らなくなる。そういうことだと思います。
そして、私の最近の回復傾向について話したい。
ちなみに、昔の症状の壮絶さについては言及しません。あくまで最近の話。
私は元々鬱とか関係なく生きるのが下手というか、たいして考えて来なかった。厳密に言うとアウトプットが元々苦手で、その年月が積み重なって、諦めになってしまっていた。
それを鬱というままならない状態に追い込まれた事によって考えさせられた。そして医師や心理士のヘルプを借りて論理的思考をまず身に付けた。その後社会性を身につけられる仕事内容的にも易しい職場(パートタイム)に安定的に徐々に身を置くようになったのがよかった。
今でも「今日は調子が良い!」「今まで出来なかったことが出来る!」「今までより頭が働く!」「なんか成長した!」って日の後には反動が来る。それにももう慣れた。
というか出来なかった事が出来る事の嬉しさの方が反動の辛さを圧倒的に上回る。おかげで以前に比べてかなり楽天的になったと思う。
鬱にならなかった人は単に、鬱になりそうになる前に自分の問題に対処出来てきた人なのかもしれない。
まぁたまたま私は鬱になってしまったけれど、ピンチはチャンス、逆境ほど燃える、とカイジのようなメンタルで生きると楽しく未来が開けていくと思う。実際開けてきた人からのアドバイスです。
気をつけて欲しい事は、人間は少し上手くいくと調子に乗って大事な元手となる資本を失いがちな生き物だけど、それは健康にも言えるということ。
ピアスの穴もすぐには定着しないように、割と人間の「成長」や「変化」にも定着するまでのラグがある。その間、整形にダウンタイムがあるように、いくら焦りだの燃える闘志だのがあっても大人しくしている期間が必要なんである。
私ももちろんもっとこの先、賢く要領よく楽しく魅力的な人間になりたいと思っている。
今は「こんなこと出来るわたしすごい!」と思うことがしばらくすれば定着して当たり前になり、もっと凄い事が出来るようになっている自分を想像してわくわくする。
別にそれは、自分に対する無茶な要求では無いんです。でも心身共に無茶をするのは資本を捨てているのと同じ。
だからこそ、上手く運用して生きていきたいなと思う。
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