すでに「バターの時代」、なのかもしれない。
かなり昔の料理の記事などを読むと、「カロリーがとれる」という言葉が目につく。
それは、おそらくはまだ飢えてきた時代の名残があって、まずはお腹がいっぱいになる、もしくはエネルギーにして、とにかく生きていくため、といった願いのようなものが込められていたような気がする。
それから何十年か経って、カロリーは、どこか悪者のようになった、というか、とにかくカロリーは取らない方がいいもののようになっていると思う。
それはダイエットが、日常的になっていて、やたらとスリムだけは良くないのでは、というもっともな疑問も出てきたとはいっても、今もカロリーは少ない方がいいと思われている気がする。
そういう中で、ここ何年か「バター」の文字をよく目にするようにもなった。個人的には、バターは必要なものだけど、どこか少し高価なものでもあるし、何より高カロリーのイメージだから、「バター」が前面に出ているコマーシャルなどは、やっぱり違和感があった。
かじるバターアイス
それでも、バターアイスのCMは気になった。
まるでバターをかじるような、といったニュアンスでアピールされていて、そして、それは、とても魅力的なこととして扱われていて、いつの間に、バターそのものが、それほど人気になったのか、と不思議だった。
(『赤城乳業』サイト)
https://www.akagi.com/news/2023/230911.html
気がついたら、とにかくバターそのものを食べたい、という人が一定数いるようだった。
すでに、2年前に評判になっていたのだけど、その時は知らなかった。その頃は、今よりもコロナ禍がシリアスな状況で、外界で起こっていることにあまり興味が向かず、というよりは、コロナ以外のことに関心が行かない余裕がない状況だったのだろう、と思い出す。
「バターアイス」への焦り
あちこちで「バター」を使った料理を目にすることが多くなっていて、それが知らないうちに、体の中に溜まっていたせいか、それは、食欲というだけではない欲望のようなものだと思うのだけど、なぜか、今回の「かじるバターアイス」は、とても食べたくなった。
その自分の気持ち自体が、ちょっと不思議だったけれど、買い物に行き、アイスが入っているケースを見て、あ、ここにはない。コンビニに行って、ここにはある、と確認はしたものの、すぐには買えなかった。
だけど、頭の中に、そのことはうっすらと残っていて、しかも、宣伝文句にありがちとわかっているのだけど、こういう時だけ「売り切れ続出」という言葉が頭にしっかりと残って、微妙に焦りだけが募って、これも、マーケティングの一種で、そこに見事に引っかかっているのはわかっていても、売り切れていないに決まっているのだけど、しばらく気になって、そして、次の日か、その次の日か覚えていないのだけど、購入した。
なぜか、ちょっとホッとした。
「バター」のチョコレート
アイスを買う時は、なるべく近くのスーパーやコンビニにするのは、当たり前かもしれないけれど、溶けるのを怖がっているからで、バターアイスを買って、一瞬ホッとはしたけれど、また少し焦っていた。
レジに行って、お金の受け渡しは、もうスタッフに直接手渡しないで、機械を通す支払いしかなくなって、その変化した習慣のようなものに少しは慣れたけれど、レジのところに商品が置いてあるのは変わらなくて、そこにチョコがあった。
それも、「魅惑のバター」という文字があって、ブラックサンダーの特別版なのはわかって、アイスが溶けるかも、という焦りもあったものの、ちょっと迷って、そのチョコも買った。
「バター」を食べる
妻は、バターアイスは、ちょっと興味が薄いので、一本だけ買って、それでも、少し食べてもらったのは、その感想に興味があったからだ。
-----ほんとにバターだ。若いとき、バターが好きなときだったら、うれしかったと思う。
これ、パンにはさんでも、おいしいのかも。
---でも、今だと、また食べたいとは、思わないかな。
こうした「こってり」が特徴になっている食べ物は、アイスだけではなく、もちろん個人差はあるものの、やはり年齢を選ぶような気がする。
私も食べてみたけれど、本当にバター味、としか思えなくて、おいしいと思う前に、感心してしまう。
このアイスが目指しているのが、宣伝的な言葉だと、バターを丸ごとかじるに近づける、といった表現だったけれど、それが本気だったことに気がつく。
だけど、ちょっと考えると、もしも、これが本当にバターで、それを丸ごと食べたとすれば、かなりの高カロリーになるのは間違いないから、少し小ぶりとはいえ、バター量50%アップで、これで、147キロカロリーは、低く抑えてあるということだから、それで、アイスの袋に大きく書いてあったのだろう。
カロリーは気になるかもしれないけれど、バターでありながら、この程度のカロリーだから、思いきり食べてほしい。
そんなメッセージのように感じた。
おいしかった。そして、なんだかすごいと思った。
バターのチョコレート
バターアイスを買わなかったら、もしかしたら、購入しなかったかもしれないチョコを食べた。
バターアイスから数日置いて、最初に妻に食べてもらった。
----最初にミルクチョコの柔らかいお誘いがあって、中のサクサクがくる。それで、バターの濃い後味が来るんだけど、それが思ったよりもあっさりしている。
思ったよりも好印象のようで、おいしいらしかった。
私も食べたのだけど、バターのいいところがわかる気がした。「優雅に香る発酵バター」という言葉が、決して大げさではないと思う。
空腹時の方が、もっとおいしく感じるはずだ。
「バター」の時代、なのかもしれない
ただ、「バター」への注目に関しては、少し調べただけでも、すでに1年以上前に、いろいろな媒体で扱われているから、いまさら「バターが-----」などと言っても、それは、とても遅すぎる情報に過ぎなかった。
こうした記事で、共通するのは、バターが改めて注目されたのは、「品不足」があったこと。さらには、高カロリーの食べ物だから「背徳感」があること。といった理由のようで、それを1年以上遅れて知った。
こんなに情報の遅い私にまで、バターのことが届いたのは、ブームを超えて、これからも、バターの時代は続いている証なのかもしれない。
季節が進んで、気温が下がってきたから、アイスが少し縁遠くなってきたのだけど、この前、スーパーでも「バターアイス」を見かけて、また買おうかどうか、今も迷っている。
その後、2つ買った。
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