「トランプ勝利の理由が一つ分かった気がした」----動画・『ゲンロン友の会・無料放送』
中年という年齢になってから、就職活動をした。
(※見出しの直接的な内容は、この記事の終盤になります。そこだけが必要な場合は、その項目だけでも読んでもらえたら、と思います)。
中年の就職活動
それまで10年以上、介護のために無職だったせいもあって、学校を出て、資格試験を受けて、正式に資格取得できるのが翌年だったことあり、その1年は本当に仕事がなかった。
それは、新卒で100社受けても内定が取れない、といった深刻さとは違うのかもしれないが、それでも履歴書を送っても、ただ返ってくる日々は、中年になっても辛かった。
まだ介護をしていたから、午前5時就寝のため昼夜逆転の生活のため、どうしても午後からの仕事に限られていて、だから、当然、非正規というか、アルバイトに近い仕事だったけれど、それでも仕事はなかった。
送った履歴書が、2日後くらいには送り返されてきて、その封筒のフタが開いていて、本当に軽く見られているような気持ちになって、暗くなったこともあったし、応募のときには年齢不問ということだったけれど、電話がかかってきて、年齢の話になったら一瞬、絶句して、もう少し若ければ、といったことも言われた。
50社を超えたあたりで、自分の存在に価値がないのではないかと思い始めた。それでも転職するときに70社にあたってみた、という人の言葉を聞いて、もう少し頑張ろうと思えた。
それは、もっと苦労している人に比べたら少ない数字かもしれないが、70社を超えたあたりで、学校を出た翌年になり、資格取得ができたせいか、やっと一つ働く場所ができた。
それは、月に1度ほど、子どもに関わる仕事だった。それから夏に近くなって、自分の目標でもあった家族介護者の支援に関わる仕事を紹介された。ありがたいことだった。それが月に一回の仕事だった。仕事に関しては、10年以上のブランクがあった。
介護は続いていて、すでに15年ほどの年月が流れていて、だから、これも情けないのかもしれないが、体も心も疲れがたまっているようで、それ以上の仕事をできる気もしなかったし、その気力もなかったし、仕事を応募しても、それ以上採用されることもなかった。
もしかしたら、学校を出てからの1年間、介護を続けながら、仕事が見つからない時間は、かなり辛い時間だったのは、少ないながらも仕事ができるようになってから、改めて分かった気がした。
ゲンロンカフェ
そんな2013年の頃に、どこで聞いたのか忘れたのだけど、ゲンロンカフェというスペースができたことを知った。人が真剣に話をするのを見るのも聞くのも好きだったので、行こうと思った。さらに、そのゲンロンカフェを経営しているのが東浩紀という「哲学者」だったせいもある。
30代で急に現代アートに興味を持つようになり、村上隆というアーティストが、ラジオ番組で、東浩紀のことを、すごく頭がいいという話をしていて、自身の展覧会に関する書籍の解説も東が書いていた。
その東の文章は正直、難しく理解できなかった。だけど、わからないながらも、大事なことを指摘しているような気がして、東浩紀の本も少し読むようになった。
話題になった出版時ではなく、それから10年ほど経ってから読んだけど、それは、日本の現代アートと似ているような気がした。でも、自分の理解力がないせいか、全部はわからなかったと思う。
それから、急に比較的最近の本を読んで、これだけ真剣に社会のことを考えていることが、少し意外でも、驚きでもあったのだけど、少ないけれど、本を読んでいたので、ゲンロンカフェに行こうと思った。
学校を出て、仕事が決まらず、もう自分は必要とされていないのではないか、と気持ちが沈んでいた2013年の秋の頃にゲンロンカフェに行った。
小林よしのりは、「東大一直線」を読んだ頃から、天才だと思っていたけれど、ゲンロンカフェで話しているのは、かなりの年齢になっても会話の反射神経と、何時間も話し続ける体力を見せている凄みがある人だった。
それよりも、その対談相手の東浩紀の言葉の出力の仕方が、それまであまり知らなかっただけに圧倒的に見えた。
自分自身がそれほど頭が良くないから、本当の意味では、頭の良さがわからないはずなのだけど、そのときは東浩紀が、すごく頭がいいのが分かった気がした。
それは生まれながらにものすごく足が速い人間と同様に、最初から自然に頭がいい人が発する気配で、それは、ただすごいと思えて、自分と比べることもできないから、気持ちの良ささえ感じるのだと分かった。
それまでも頭がいいと思える人はもちろん会ったこともあるし、話をしたこともあるけれど、中には、自分が頭がいいとわかるように振る舞う人もいた。だけど、ゲンロンカフェで話す東浩紀には、その気配がなかった。
ただ、何が大事なのか、何を話せば伝わるのか、そのことだけに集中し、だから、より頭の良さをフルに活かすことができ、その結果として、鋭い視点を提供できるのだと思えた。
それもあって、何度かゲンロンカフェにも行くようになり、そのうちに、「友の会」にも入会した。
だから、これから記すことも、そうした人間が書くから、バイアスがかかっているかもしれない。だけど、かなり重要なことだと感じたのは間違いないから、できたら伝えたいと思った。
トランプ勝利の分析 『ゲンロン友の会・無料放送』
ゲンロンカフェは、ゲンロンという会社が運営しているし、社長も東浩紀から、上田洋子になっている。そして、その運営を支える大きな柱が「ゲンロン友の会」の費用らしい。私も2度目の更新をした。
その「友の会」の更新時期が、9月から10月くらいで、その入会と、更新を促進するために、YouTubeのでの東浩紀の無料放送が、ここ何年か恒例になっているようだ。
この2024年の無料放送↑は、東浩紀が、今日はシラフである、ということを強調し、「節制」がこれから大事になっていることを語り、自身がジムに通い出したことを話す。もしかしたら、最初にこの動画を見たら、この時点で離脱してしまう可能性も高い。
でも、できたら、もう少し見て欲しいのは、トランプ大統領が選挙に勝ったことに対しての話がとても大事だと思ったからだ。
東浩紀の話は、その後、こうした流れになっていく。
--欲望には、いい欲望と、悪い欲望があることになっている。リベラルは、悪い欲望を持たせないようにしている。それ自体を断罪しようとする。
トランプがなぜ信頼されるのか。それは、自分の欲望を隠さないから。欲望を受け止めているように思えるから。
問題は、欲望を持ったとしても、それをコントロールすることが大事になってきて、だから「節制」が重要なのだけど、だけど、今回もリベラル側のカマラ・ハリスは、(ハリスだけではないけれど)、悪い欲望を持つこと自体を否定しているように見える。だから、嫌われるのではないか--。
(これは、動画の大体、20分くらいから40分くらいまでで、自分が聞いたことをまとめてあるだけで、詳細は違うかもしれないので、興味を持った人はできたら見てほしい、と思っています)
私自身も、この分析を聞いて、納得感があったし、確かに悪い欲望を持たない人がいたとすると、それは悪い欲望を持たなくて済むような恵まれた環境に育った可能性も高い。そうした人が、自分の恵まれたことに無自覚なまま、悪い欲望を断罪するとすれば、それは反感を持たれてもおかしくないと思った。
それが、もしかすると、世界的に広がっているエリートへの嫌悪感なのではないかとも気がつく。
この無料放送は5時間を超えていて、「ゲンロン友の会」への入会・更新を促す内容だから、全部を見なくてもいいかもしれないが、でも、この最初の40分くらいは、これからを生きていくには見たほうがいいと思える内容だった。
(それでも、4時間を超えても、麺類の文化がない国のラーメンのまずさなど、聞く価値のある話も多い。さらに最後の約20分もできたら見てほしい熱さもある)
これは、私自身も「ゲンロン友の会」に入っているから、信頼度がやや落ちるかもと思いながらも、それでもすすめたくなる話だった。
そして、今回、ただ、ふと感じただけだったのだけど、「ゲンロン」の気配が、最近の何かと似ていると思ったのが「チ。」の世界だった。
知のために命を捧げる主人公が出てくるマンガなのだけど、そのことと通じる何かを感じたから、「友の会」に入会したのかもしれない、とも改めて思ったし、それで、異端視されたり、怖がられたりするのかもとも思った。
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