よもぎの強さを、改めて知った。
うちの前の道路を犬を散歩させている人がいて、妻はいつの間にか、その人と仲良くなっていた。それは、近づきすぎず、遠ざかりすぎない感じの、程よいご近所づきあいに見えていた。
よもぎ摘み
その相手の方からも何かをいただき、妻も何かを手渡すという交流があって、あるとき、よもぎ摘みに誘われた、とうれしそうだったので、こちらもうれしくなった。
とはいっても、どこか遠くに行くというのではなかった。
家からすぐそばに多摩川が流れていて、その河川敷には桜が植えられていて、春になると一斉に咲いて、さらには土手にはハマダイコンの花も咲くから、その空間は全部が色づいて、ちょっとした楽園のような場所になるようなところだから、季節によって、いろいろな植物が育っているようなところだった。
だから、そこにも当然、よもぎも生息しているそうで、私には土手の上の道を歩いたり、たまに少し走ったりしていても、河川敷の野球はサッカーの練習をしている人たちの方が気になったりして、そこに育っている植物に関してはほとんど無知で、だけど、妻の影響のせいか、小さい花が咲いていると、種類によっては名前を覚えるようにはなった。
ただ、自分自身の粗い観察力では、どこによもぎがあるのか分からなかった。
とにかく妻は、近所の公園で待ち合わせをして、出かけて、楽しかったーと笑顔で帰ってきた。
その手にはよもぎがあった。だけど、私には緑の葉っぱにしか見えず、それが別の名前で言われても信じたと思う。
おやつの時間
それからも、庭にしゃがんだり、道端で立ち止まったり、妻はあちこちで草花を見つけては、じっと見ていることが多かった。季節的には春になると、いろいろな花が咲いたりして、それで、時々「〇〇が咲いた」と笑顔で教えてくれることも増えていった。
だから、よもぎのことは私も忘れかかった頃、といっても、まだ数日しか経っていなかったのだと思うのだけど、おやつの時間に何かを作ってくれていた。
それはクレープのような皮で、あんを包んでくれたスイーツだった。
妻は、その皮のところにこの前摘んできたよもぎを洗って、食べられるようにしてくれたものを、混ぜてくれて、確かにその部分に濃い緑色が透けて見えた。
ちょっと味が強いかも、と妻は言ってくれたのだけど、食べる前から香りがしていて、よもぎのことは名前を知っているだけで詳しくは分からないけれど、その香りは春の感じがした。
食べると、詳しくは知らないけれど、やっぱり春の味がした。
そのスイーツはおいしくて、同時に、よもぎはとても強いと思った。
私が河川敷に行って、よもぎを摘んだわけではないのに、春の風景を見たような気までした。
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