土地の成り立ちを知れ|那須塩原市チャレンジファーマー研修まとめ【23年第1回】
2022年より独学で畑をはじめたのですが、より体系的な知識を身につけたいと思い、2023年より那須塩原市が運営する「チャレンジファーマー」という研修に参加しています。
チャレンジファーマーとは、農業に関心がある市民を対象に、年間20コマの講義を通して「野菜生産技術の基礎」を習得できる研修です。
具体的な講習内容は以下のようになっています。
これを見ると、かなり真剣に野菜の育て方を学べるとわかるはず。講師の方も省庁や農場現場で何十年も現役で働いてきたプロが担当してくださり、独学ではなかなか身につかない野菜の扱い方を学ぶことできます。(しかも研修費は年間わずか5,000円…!)
そこでこの記事では、チャレンジファーマーに参加している自分が
独学で家庭菜園など畑仕事をはじめてみたい方
農作業の体系的な知識を習得したい方
チャレンジファーマー制度が気になってる方
に向けて、「20コマの講義で習ったことを各回わかりやすく」紹介していきます。
野菜を育てることに興味がある方、ぜひ参考にしてください!
講義内容のまとめ
初回の講義は、
・研修の流れ
・講師の紹介
・場所や設備の案内
といったオリエンテーションがメインでした。
オリエンテーション終了後、机上の講義として以下の内容が話されました。
やはり市が運営する研修というだけあり、家庭菜園の本に載ってるような一般的な野菜の育て方ではなく、「土地の成り立ち」や「その土にあった野菜」を紹介してくれたのはヒジョーにありがたかったです。
なぜあの野菜が育たないのか?
肥料はどの程度あげればいいのか?
という質問は、その土地によって回答が異なるはず。
いま地方で育てている方は、市の農業課に気軽に問い合わせて
と聞いてみるのがいいかもしれません。
具体的にどんな内容が話されたのか紹介します。
①那須の土地の特徴
那須に住んでいない方には全く意味のない情報ですが、かなり面白かったので紹介します。
那須はもともと標高差の激しい水の少ない原野で、土地としては非常に厳しく、「人が住めない不毛の土地」と言われていました。
1885年ごろに那須高原全体に疏水を引いて水不足を解消し、そこから米収穫高が全国8位まで改善しています。今こうして畑できているのは100年以上前の政策のおかげかと思うと、少し感慨深くなりました。
しかし今での那須高原は酸性が強く、根の育成に必要なリン酸が不足している土地のため、牛糞や馬糞堆肥をかなり加えないと野菜が育たないみたいです。
確かに、堆肥を入れなかった季節は、根菜が全く大きくならなかったので、その理由がわかって「なるほど」という気持ちになります。
以下、参考資料
②野菜の育て方概論
野菜の育て方のポイントを箇条書きで整理していただきました。
なかでも初心者にありがたかったのは「いい苗の見分け方」のチャプター。
去年はバーゲンセールに出された苗を買うという二流の選び方をしていたのですが、苗を見れば育ちやすいいいものがわかるそうで、育成失敗のリスクを大幅に減らせます。
具体的には、
が見るべきポイント。
節間が狭いと病気になりやすく根も深く生えていきません。
また植物は弱ると子葉から落としていくそうで、子葉がついている苗は元気な証拠というわけです。
このポイントを抑えるだけで、苗選びの失敗を減らせるのでお得です。
③初心者でも育てやすい野菜の一年カレンダー
個人的に一番よかったのは、初心者でも育てやすい野菜をまとめて解説してくれた野菜カレンダーです。
★がついているものが初心者でも育てやすい野菜らしく、初心者はこの野菜たちを中心に計画を立てるのがいいでしょう。
ナス
ピーマン
カボチャ
苦瓜
スイカ
サトイモ
しょうが
ダイコン
カブ
小松菜
チンゲンサイ
水菜
キャベツ(中でも特に簡単。脇道に落としても育つらしい)
白菜
ブロッコリー
カリフラワー
資料まとめ
今日共有された資料のまとめです。
メモが入っていますが、ご了承ください。
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