#8 『そして生活はつづく』
星野源さんの初エッセイ本『そして生活はつづく』
それぞれのお話は「●●はつづく」、という形式で名づけられ、
日常の何気ない光景、自分のだめな部分をおもしろおかしく綴っている。
演技ができて、音楽も作れる。
雰囲気はやわらかくて、マイナスイオンを発している星野源さん。
(個人的なイメージです)
携帯の料金を滞納しちゃう、洗面台をビショビショにしちゃう。
そんなダメダメな部分が、星野さんも同じ人間なのだと親近感をわかせてくれる。
生活が苦手な星野さんは逃れるために映画、芝居、音楽、マンガに夢中になって、それらを作る側になって、過労で倒れてしまったことがあるそう。
私も生活が苦手。
生きていくための地道な作業、家事とか仕事とか。
ついつい楽したいと思ってしまうし、後回しにしてしまう。
シンクにたまった洗い物、畳むけどしまえない洗濯物、一進一退を繰り返す掃除。
自分の好きなことで稼げるのではないかと淡い期待をして、求職サイトを見てみたりして。
自分の身の回りのことさえちゃんとできていないのに、丁寧な暮らしとか好きな時間に好きな場所で好きなことして生きる、みたいなのに憧れる。
その裏にはちゃんと地味な作業があるのに、うわべのきれいな部分だけしか見えていない。
反省。。。ちゃんとしよう。
でも、ちゃんとしようと思ってちゃんとできるものでもないのよね。
エッセイにも書いてあったけど、生活を面白がるって大切だよね。
見方を変える、形から入る、みたいな。
脱力系のエッセイで、着飾っていない素直な文章に好感が持てる。
ダメダメな部分も共感できるし、日常の中のプチ事件にクスっと笑えて、タイトルに隠された裏タイトルの小話もおもろい。
ぜひともリラックスして読んでほしい。
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