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ビジネス書評

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2018年7月の記事一覧

書評:『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その9



盛り上がってまいりました。
科学革命の第15章 科学と帝国の融合。
16章 拡大するパイという資本主義のマジック。

リンドが実験でビタミンを見つけ、航海の代表的な病気を無くした。クック船長はそれを取り入れ、豪州を見つけた。その後百年で、豪州を英国の領土に組み込んだ。科学が帝国主義に結びついた例。

昔の航海は、学術研究でもあり、帝国主義の征服の旅でもある。
科学と帝国は融合していた、と著者は

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書評:『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その8



さて、お待たせしました。第4部の科学革命。
第14章 無知の発見と近代科学の成立。

ここ、面白いです。

科学は人を幸せにしたか、を扱っている。幸せにしたと著者は言う。

科学は核兵器も作り出した。同時に、致死率を大きく下げ、人間が病気で若くして死ぬことを無くした。農業革命と違って、科学は、人類の幸せに貢献した。その科学の本質を、著者は解こうとする。

ここに、出口さんの『全世界史』の嘘が暴

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書評:『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その7



(ここから下巻ですが、書評の続きなので、その7として続きを書きます)

12章 宗教という超人間的秩序。

著者はイスラエル人なので、宗教を熱く語るのだが、日本人はしらける。
西洋人の宗教は、キリスト教で、一神教。日本人からすると「神様が人を作ったなどという明らかな嘘を元にした物語は信じるに値しない」で、終わる。

一つだけ面白かったのが、この文章。

2000年にわたって一神教による洗脳が続

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その6



中だるみ部分、行けるところまで行きます。

第7章。書記体系の発明。文字ができて、色々なものがDNA以外に残せるようになってよかった。自然言語が注目されているが、税制とか数字とか無意味な言語が面白く、そっちも大事だ、と言う話。

第8章。想像上のヒエラルキーと差別。「生物学的に考えて白人の方が黒人よりも優れている」という擬似相関を用いたまことしやかなヒエラルキーの正当化が近代まかり通っていたら

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その5



サクッといく。第6章。

農業革命をもたらしたサピエンス。今度は、ハンムラビ法典とか、アメリカ独立宣言などの神話を作り出す。著者はこれを「想像上の秩序」と呼ぶ。

もっともらしい「人権宣言」のようなものは全部神話で、絶対的な真実じゃないと著者は言う。「真実と異なる嘘だ」と言っている。同時に、それは、大集団の社会秩序を整えるため「役立っている」と言う。常識知らずだ。
しかし、これが正しく思えてく

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その4



農業革命に入った。第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇。

サピエンスが、農耕生活に入ったのは、ここ1万年ぐらいのことらしい。
「農業革命で、人は飢えなくなった」は都市伝説で、事実と異なるらしい。農業革命を「農耕生活の罠」と著者は呼ぶ。

狩猟採取生活の生活レベルは低くなかったことは、前章で述べた。1日4時間働き、残りは遊んでいればよかった。農耕生活は1日10時間労働。灼熱の中水を汲みに出かけ、

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その3



続いて、「第4章 史上最も危険な種」について

この章の主旨はシンプルで、他の動物から見たときに、「ホモ・サピエンスほど他の動物を絶滅に追いやってきた最悪の種はない」が主旨。

ギルティ、有罪、という話。

マンモスの絶滅は、サピエンスが食べきった結果と言うのは、有名な話。
サピエンスが未知の大陸に上陸するたび、その大陸の生物は絶滅した。その痕跡はあらゆる大陸で見られ、サピエンスの大罪は言い訳

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その2



お次は、第3章 狩猟採集民族の豊かな暮らし について。
すごく魅力的なタイトルです。

20万年前にホモ・サピエンスが進化した
7万年前に認知革命が起きた
1.3万年前に、ホモ・サピエンス以外のホモ属(人類)が絶滅
1.2万年前に、農業革命が起きた

7万年前に高度な言語能力(嘘をつく力)を手に入れたサピエンスは、1.2万年前に農業革命を起こすわけですが、逆にいうと7万年中6万年は、サピエンス

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書評:『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之)その1



長男がNHKの人類シリーズを興味を持ち、よく見ている。
そこで、サピエンス全史を読んでみることにした。これが面白い。

DNA解析と考古学が合体し、昨今の恐竜人類の研究は日進月歩で、すごい。
30年前の説と全く違っている。ヒトたるホモ・サピエンスは、ホモ・サピエンスのことを全然知らないことがこの本を読むとわかる(少なくとも、私はよく知らなかった)。

面白いので、章ごとに感想を書くことにする。

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書評:『ローマ人の物語』(塩野七生)全巻



塩野七生さんの『ローマ人の物語』を全巻kindle版で読んだ。本当に読んで良かったと思うし、面白かった。

この本は、ローマ帝国の成り立ちから、西ローマ帝国の滅亡までを一貫して描写した本である。ローマ皇帝というリーダーが何をしてきて、ローマ帝国という組織がどう運営されてきたのかが、よく分かる。

その中で、勉強になるのが、リーダーの在り方である。成功した有名な皇帝のやり方や組織運営の仕組みも大

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書評:『ローマ世界の終焉──ローマ人の物語[電子版]XV』(塩野 七生)



ローマ帝国を滅ぼしたのはローマ人とローマ皇帝自身であったと思う(ちなみに、この本が描くローマ帝国は、分裂後の西ローマ帝国であり、東ローマ帝国はしばらく生き続けるが、ローマ帝国的ではない)。

まずは、最後のローマ人と言われた蛮族の父を持つ将軍スティリコ。繰り返す内戦で弱体化したローマ帝国において、軍を組織して、蛮族を叩き続ける。蛮族と戦えば勝てるのであるが、蛮族が領土に入ってくる前に叩くのでは

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書評:『キリストの勝利──ローマ人の物語[電子版]XIV』(塩野 七生)



今のイスタンブールに首都を移し、キリスト教の国に衣替えした皇帝コンスタンティヌス。その次は、3兄弟と2叔父の分散統治から始まるはずであったのだが、実際におきたのは兄弟喧嘩でしかなかった。

生き残ったのは、次男の皇帝コンスタンティウス。まずは叔父を殺し、兄弟を殺しとやっていて、いざ唯一の皇帝になってみたものの、この時代は、蛮族が略奪を繰り返しているので、一人では広大なローマ帝国を統治することが

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