【ネタバレてんこもり】聖地巡礼した後に改めて映画「BLUE GIANT」を観てきたという話【映画感想文】
0.はじめに
映画公開初日に『BLUE GIANT』を観に行ったというレポを先日書き、その後映画の舞台となったジャズクラブであるBLUE NOTE TOKYOやCOTTON CLUBに実際に行ってみたというレポも書いた。要はこの1か月半くらいの間で映画BLUE GIANTにハマり、聖地巡礼をしてきたというわけだ。そして4月7日(金)の仕事帰りに、改めて映画BLUE GIANTを観てきた。2周目ということもありいろいろ気づいた点があったのと、映画公開からだいぶ経ったということもあって、今回の記事ではネタバレ上等でいろいろと感想を書いてみようと思う。ネタバレを回避したい人は、とりあえず下記の記事を読んでから映画館へGOだ。
1.とにかくジャズクラブの再現度が高い
まず、映画のクライマックスにあたる雪祈の「COTTON’S」でのゲスト参戦ライブと、最後の山場であるJASSの「SO BLUE TOKYO」でのライブであるが、それぞれ現実のジャズクラブ「COTTON CLUB」と「BLUE NOTE TOKYO」がモデルになっていることはもう皆さんご存じだろう。ご存じなかった方はこの機会にごま塩程度に覚えておいてくれ……。
さて、この「COTTON'S」と「SO BLUE TOKYO」であるが、それぞれのモデルのお店に実際に足を運んでから改めて見ると、異常なほどに店内の再現度が高い。入口からエントランスから客席からステージに至るまで、だいたい現実のそれと同じ光景がスクリーンに映し出されているのだ。ちなみに原作漫画では実は「COTTON'S」は登場しておらず、雪祈のゲストピアニストとしてのステージは「SO BLUE TOKYO」で行われていた。ただ、この映画ではそれではラストシーンに繋がらなくなってしまうため(SO BLUEで演奏してしまうと『雪祈の夢』がそこでいったん叶ってしまうため)おそらくモデル店の「BLUE NOTE TOKYO」の姉妹店である「COTTON CLUB」をもじって「COTTON'S」を登場させたのだと思う。あと、実は原作漫画の「SO BLUE TOKYO」には立ち見席があり、雪祈は立ち見の常連になっているのだが(週3回くらい通っていると言っている)、現実の「BLUE NOTE TOKYO」には立ち見席は無く、映画版でも現実の座席配置に倣ったものになっていた。
とにかく非常に高い再現度のジャズクラブを舞台に、(モデリングにはややクセがあるものの)リアルな動きをする3Dの演者がパワフルに演奏する様は、やはり現実のライブを観ているかのような臨場感があった。これが映画のチケット代2000円弱で観れてしまうのだから、いい時代になった。ちなみに現実のお店のミュージックチャージは一番安い席でも6000~7000円くらいする。なので映画BLUE GIANTは「ジャズを聴いたことがない人、歓迎です」「原作漫画を知らない人、もっと歓迎です」「とにかく熱い音楽を気軽に聴きたい人、求む」な作品。これをきっかけに原作漫画を読んだりジャズを聴いたりライブを観に行ったりするようになってくれれば、ファンとしてもとてもうれしい。
2.登場人物がとにかく「蒼い」
次に、各登場人物について触れる。メインであるJASSの3人をはじめ、味のある人物が多いのでそれらの人物にもちょこちょこと触れてみたいと思う。
(1)宮本大
主人公のテナーサックスプレーヤー。映画だと彼が独学でサックスを学び、はじめての挫折を経験しつつも成功への手ごたえをつかんでいく「仙台編」がまるっとカットされていたり、高校時代にいい感じになった女の子から振られるシーンもまるっとカットされているため、とてつもない超人のように映っている感がややある。
彼のどこまでもシリアスなプレイスタイルは、後に「ヨーロッパ編」「アメリカ編」でも彼の長所であり短所でもあると様々なプレーヤーから称されるが、映画で描かれている「東京編」でもすでにその片鱗は現れている。「ジャズって面白いと思った」というド初心者の玉田を「誰だって最初は初心者だべ」と受け入れる一方で、人生最大の壁にぶち当たった雪祈には「自分で解決すべき問題だ」と突き放した態度をとったり(これは「雪祈ならきっと乗り越えられると信じている」という信頼があるからこそ、の態度でもある)、雪祈が事故に遭った直後でも「今止まってしまってはいけない気がする」と玉田と二人でなんとかライブを成功させようとするよう動き続けるなど、どこまでもまっすぐでジャズに真剣なのだ。演奏シーンはライブだけでなく練習であっても常に全力で、まさに熱を持ちすぎて赤を通り越して『蒼くなった』音を使いこなす、とてつもなく熱い男である。
(2)沢辺雪祈
スペシャルでキザなピアニストであり作曲家。彼のテクニックと左手の強さと作曲能力はまさに天才的であり、間違いなく実力そのものは登場時からすでに本物ではあった。筆者は幼いころにピアノを少しだけ習っていたことがあるのだが、右利きだったこともあって左手の強さや速さをコントロールできるようになるまでにかなり苦労した記憶があったので、右利きの雪祈があれだけ強い左手を鍛え上げたというだけでも、彼の努力の痕跡を見ることができると思う。
さて、彼はキザったらしくてどこか周りの人間を見下しているところが目立つが、これは「絶対に負けられない」というプレッシャーを常に感じながら東京で戦っている、彼なりの「虚勢」であるともとらえられる。葛飾のジャズフェスからの帰り道で大から「お前のソロ、最近どれも似てね?」的なことを指摘されて、思わず雪祈は「今は確実に勝っていくことを考える時期だからこれでいいんだ」的な返事をするが、おそらくこの時点で図星を突かれていたというか、自分の中でも「現状維持から一歩踏み出すのにはかなり勇気がいる。今はまだそのときではない」と言い訳しているところがあったのではないだろうか(ちなみにこの会話が行われるのが「SO BLUE TOKYO」とそのモデル店である「BLUE NOTE TOKYO」の最寄り駅である表参道駅に着くあたりというのがまたちょっと意味深である)。そして、そのあとに「SO BLUE TOKYO」の支配人である平(たいら)さんからボロクソに叱られて(その内容は大の指摘をより具体的にしたようなものだった)、「あそこまで言ってくれるなんてすげえよ…」ときちんと平さんの言いたかったことの意図を汲み取り、自分が成長しなければJASSはこれ以上前に進めないと完全に自覚する。ここで「あそこまで言うことないだろ!」と怒るのではなく「きちんと叱ってくれた」と感じ取れるあたり、雪祈が音楽へ真剣に向かい合っていること、本気で「SO BLUE TOKYO」に立とうとしていること、本質的には優しくて素直な人物であることなどが伺える。ホント、こいつ素直じゃないだけでいいやつなんですよ。
そのあとのサインを断ってしまったおじさん(豆腐屋さん)に謝りに行ったり、ボロボロになるまで自分を追い込んだうえで大から「お前が自分で乗り越えなければいけない問題だ」と言われて真剣に受け止めたりするシーンを見ると、かなり変わった…というか本来の「沢辺雪祈」らしくなっていくのだと思う。そして平さんから「COTTON'S」でのゲストピアニストとしてチャンスを与えられて、平さんからの課題「内蔵をひっくり返すようなソロ」を弾いてピアニストとして一皮むけて、実際に注目を集めたのである。ちなみにこの「COTTON'S」でのプレイとラストの左手だけの「FIRST NOTE」演奏(いくら左手が無事だったとはいえ、車に轢かれて2日も経ってない人間が1曲とはいえピアノ弾けるのかという問題はこの際おいておこう。そこを突っ込むのはYABOさ……)は、これまでのよく言えばオシャレ、悪く言えばキザったらしい気取ったプレイから「優しさと強さと熱さが同居する」ありのままの沢辺雪祈を表現したようなプレイに変わっているように聴こえた。この時の雪祈のピアノも間違いなく「蒼かった」。しかしこの弾き分けを演じた上原ひろみさんも凄いわ…。
(3)玉田俊二
大の高校時代の同級生で元サッカー部、音楽はズブの素人だったドラマー。この映画は、彼の成長劇であるとも言える。というか大と雪祈というスペシャルなプレーヤーに引っ張られる形だったとはいえ、ハイハット刻むだけでも汗だくになってた子がいっぱしのジャズドラマーになるとか、こいつもどれだけ努力を積み重ねてきたんだよ…と考えるだけで泣けてしまう。これは玉田ファンのおじさん(玉田の成長していくドラムを楽しみにしている人)の気持ちもわかるわ。
筆者、ドラムもちょこっとだけかじってた時期があるんですけど、初心者の頃は曲のテンポを支えるどころか周りの演奏に置いて行かれないようにするだけでいっぱいいっぱいになりがちなんですよ。初ライブで振り落とされて困惑する玉田の描写がリアルすぎて…いやホント初心者あるあるなシーンなんですよアレ。そもそも初心者に7/8拍子の曲を叩かせるあたり鬼畜すぎんか沢辺雪祈(FIRST NOTEは7/8拍子。一般的な4/4拍子とか3/4拍子と比べるとかなりめんどくさい)。
でもそこからどうにかついていけるレベルにまで成長して、映画では触れられていないものの葛飾ジャズフェスではプロミュージシャンであるACTの天沼氏から「ドラムはまあまあか」と評価されるほどにまでに至った。その後の平さんからの「初心者で最低限のプレイに徹しているが、真っすぐなドラムで好感が持てる」という評価もうれしい。ド素人が短期間とはいえものすごい努力と根性でドラムに向き合った結果、一流の人々から「まあまあのジャズドラマー」とまで評価されるようになるまで成長するのだ、これはすごいことだと思う。
「SO BLUE TOKYO」のライブではサックスとドラムのデュオという異例の構成になってしまったが、「WE WILL」ではピアノが不在であることによる音の少なさをカバーするかのように堅実かつ手数の多いドラムを演奏できるようにまでなっている。そのうえであのドラムソロだ。本当にすごいところまで成長したよ玉田…。彼はマッチで火をつけるところからスタートして、最終的に『蒼く』燃えるようになった男といえよう。
(4)そのほかの人たち
全員は語れないので特に気になった人物についてピックアップしてちょろっとずつ語ります。というか映画では拾い切れてなかった部分の補足。
①川喜田さん
雪祈が初登場したシーンでギター弾いていたおじさん。映画だと雪祈の無茶なお願いを聞いてくれて平さんへの連絡先を教えてくれたりしたくらいだが、原作漫画だとJASSのプレイ(特に大のサックス)を観て「ちょっと負けてくるわ」と飛び入りでセッションに参加するような熱い人物だった。
②ACTの天沼さん
映画だとJASSのことを、若さだけがウリで中身がない肉まんみたいな「10代まん」とちょっとバカにしたような感じの悪いおじさん(後にJASSのプレイを観てギャフンと言わされたような驚きの表情を浮かべていた)でしかなかったが、原作漫画だとJASSのプレイを観て驚くだけでなくJASSの「熱さ」まで受け取って(特に原作だと葛飾ジャズフェスで玉田の初ドラムソロが披露されるという違いもあり、そのシーンで天沼氏がなんか心を打たれたような表情をしている)、ステージでも他のバンドメンバーが驚くほど熱のこもったプレイをしてくれるというシーンが続く。この人も真剣にジャズと音楽を愛しているミュージシャンだということを映画しか観ていない人にも知ってほしかったのだ。
③雪祈の親のピアノ教室に通っていた女の子(アオイちゃん)
映画だと最後の「SO BLUE TOKYO」で「雪ちゃん…!」と言っていた人。原作だともっと早い段階でJASSのライブに来てくれており、そのときに雪祈と再会しており、そこでピアノを続けていたことを雪祈に伝えてくれるシーンがあった。たぶん映画でも描かれていないだけでどこかの段階で雪祈と再会していたのではないかと思いたい。
なお原作だと、雪祈とアオイちゃんの感動の再会の次の話に、大が三輪さん(高校の頃いい感じになっていた同級生の女の子)とデートして振られる話が来る。鬼か。
④玉田のドラムを楽しみにしてくれているおじいさん
ライブに来てくれるお客さんが増えて、大や雪祈のスーパープレイに魅了されていくファンが増えていく中、着実に成長していく玉田のドラムを、大失敗に終わった初ライブのときからずっと聴き続けてくれたおじいさん。こういう努力する人をそっと見守ってくれる根っからのジャズファンって感じの人、すごくすきです。もちろん「SO BLUE TOKYO」にも来ており、玉田のドラムソロの場面では「(よくぞここまで成長したね…)」と言わんばかりに涙を流していたのが印象深い。
⑤雪祈にサインをもらおうとしたおじさん(豆腐屋さん)
平さんと会えることに舞いあがっていた雪祈にサインを断られたおじさんでもある。そして先に触れたとおり、雪祈が立ち直るきっかけにもなったおじさん。雪祈が工事現場の誘導のバイトをしている最中に、偶然おじさんの乗った豆腐屋の車を見つけ、そこから豆腐屋さんにたどり着く。そのあと店を開けて豆腐作りをするおじさん(ここの描写もかなりしっかり描かれており、おじさんにとっての豆腐作りはまさに「ソロ」なのだと感じられる)をそっと見守り、店から出てきたタイミングで「遅くなってすみません」とサインを渡すのだった。おじさんもそのサインが書かれたチラシを大切にしてくれていて、「SO BLUE TOKYO」のライブにもわざわざ持参してくれている。
ちなみに原作漫画ではすっかりJASSのライブの常連になっており、「3人分のサインください」とわざわざ色紙を持ってきてくれるくらいの大ファンになってくれている。こういうふつうのおじさんが週末とか仕事終わりの楽しみに音楽を聴きにきてくれているってのが、なんかいいよね。筆者もそんなおじさんになりたいです。
⑥SO BLUE TOKYO支配人の平さん
たぶんこの人が一番ジャズを信じていて、かつ今のジャズに不安を覚えていた人なのだと思う。映画でも雪祈の成長のキーマンとなった人だが、実は原作だともう少し平さんについて掘り下げられている。
原作だと、日本一のジャズクラブ「SO BLUE TOKYO」の支配人として多くの一流プレーヤーを見ながら、中には立場上「プレイは一流だが横柄なミュージシャン」や「かつては素晴らしかったがもはや全盛期の輝きはないミュージシャン」などと直面せざるを得ず、ジャズの行く末を憂う気持ちがあったような描写があった。そのような中でJASSの「若くてエネルギッシュで技術もあって、なにより面白い」プレイを見て心を動かされ、最終的にJASSの「SO BLUE TOKYO」でのライブのときの「この日が来るのを楽しみにしていました」という言葉に繋がるのだと思う。また、原作だとライブに雪祈が現れることはなく、たった二人で演奏しきった大と玉田に対して涙を流しながら「意味のあるライブだった」と言ってくれる。本当に「ジャズ」を信じている大人の代表のような存在だと思う。
⑦玉田が通ったドラム教室の先生
パンクかメタルでもやってらっしゃるようなバッキバキに尖った容姿であり、映画では一瞬しか登場しなかった(一応葛飾ジャズフェスでも観客席にいる)にも関わらず、妙な存在感のあったお兄さん。原作では玉田がドラムの複雑さに混乱する中で(両手両足を使うので初心者は主に足がお留守になりがち)「複雑に考えないこと」を教えてくれるちょっとした師匠的なポジションだった。映画でも「スティックは優しく握りましょう」みたいなこと(いわゆる『脱力』というやつで、これができないとスティックやマレットを使う打楽器はうまく扱えない)を教えていた。なお、見た目は怖いが非常に礼儀正しい好青年である。
3.楽曲が熱い
本作では、作中の劇伴からライブシーンで使われているJASSのオリジナル曲に至るまで、ジャズピアニスト上原ひろみ氏により書き下ろされている。劇伴もかなりいい曲が多いので、サウンドトラックは実質ジャズアルバムといっていいくらい聴きやすい名盤になっている。ちなみにこの原稿を書いている最中にサントラのアナログレコード盤が出ていることを知り、既に時遅くプレミアがついていて泣いた。
(1)FIRST NOTE
映画BLUE GIANTを代表する一曲。作中では初ライブとラストライブの2回演奏される。実はどちらも完全な形ではなく(初ライブは玉田がまだドラムを満足に叩けず、ラストライブでは雪祈が右手を使えなかった)、サントラに収録されているのはラストライブのほう。7/8拍子というちょっと難しい拍子ながら、耳にスッと入ってくるキャッチ―なイントロ、熱量に満ちた主題、そこからの雪祈による左手だけの優しい静かなソロとそれに寄りそう大のサックスのロングトーン、徐々に力強くなっていくピアノとそれを受け取る大のサックスソロ、これらを確実に支える玉田のドラム、まさにJASSの3人を表したかのような曲だと思う。
(2)N.E.W
葛飾ジャズフェスで「勝つ」ために演奏した曲。いきなり狂気じみたサックスソロから始まり、3人が合わせて「テテッテーデンデン!」という感じのイントロが8小節続き、どこかワクワクしてくるようなメロディの主題に入っていく。ピアノの左手がウォーキングベース的な動きをしていて気持ちいい。JASSの曲の中でも割と王道のジャズっぽいという印象がある。
(3)WE WILL
「SO BLUE TOKYO」で大と玉田がデュオで演奏した曲。実は3人揃って演奏しているバージョンも平さんがJASSを観に来たライブで演奏されている。サントラに収録されているのはデュオ版。他の曲と比べるとやや落ち着いた雰囲気ながら力強さのあるサックスからは、「前に進んでいく」という意思力を感じられる。なにより中盤の玉田のドラムソロが熱い。あのドラムソロを大舞台でできるの、もはや素人ではないよ玉田。
(4)BLUE GIANT
エンディングのスタッフロールで流れる曲。映画2周目で気づいたが、この曲のメインフレーズは作中のいくつかのシーンで使われていた。大もサックスで吹いていた気がする。実際は実家の長野でリハビリ中の雪祈が作曲中の曲で、もしJASSが演奏していたら…というイメージ的な扱いだったのだろうか。「BLUE GIANT」という作品名を冠し、同時に「熱く燃える青色巨星」を意味するタイトルではあるが、激しさはなく、エンディングの余韻を楽しめる、静かで落ち着いた曲になっている。
4.おわりに~2000円握りしめて映画館へ行こう
とは言ったが、ポップコーンとコーラが欲しい人はもう1000円くらい握りしめる必要があるので注意されたし。とにかくこの映画BLUE GIANTは、アニメ映画にして全編ほぼライブを観ているような感覚にもなる面白い映画だ。少し前の映画なら「ボヘミアン・ラプソディ」あたりに近いか。ライブ感という意味では「THE FIRST SLAM DUNK」の「実際にバスケの試合を観ているような感覚になる」というところにも近いかもしれない。
いずれにせよ、一流プレーヤーが演じるJASSのライブシーンをたくさん観ることができて、かつ映画のチケット代だけならだいたい2000円でおつりがくる(音響がいい映画館とかだと特別料金が取られる場合もあるらしいが)わけで、ミュージックチャージとしても破格なわけである。やはり映画館でやっているうちに行ってみてほしい、というのが筆者の率直な感想である。そしてジャズ沼にハマったら曲を聴いたりライブを観に行ったりして、原作に興味を持ったら原作漫画を揃えたりしたらいいと思う。もちろん、演奏の中の人たちを追いかけるのもいいだろう。
そういえば、大のサックス演奏をしていた馬場智章さんが今度「COTTON CLUB」に出演するそうですよ…よかったらジャズクラブデビューに、どうだい?
どっとはらい。