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2ミリ
2023年9月19日 03:29
20分前の私の首もとにはるか遠い河川敷で石になったわたし午後4:47分 流れる水の音と寝そべりたいとがったくちばしを天井にはりつけてあなたを階段から突き落とす夢のあと午後5:13分 あなたの横顔が太陽に染まりだす赤い輪郭 行き場をもてあます逆光の感触水中の中ゆらゆらきらめく私の髪が空の吐息に溶けて石になって
2023年11月5日 23:20
右横にたばこを吸う君ぼくはたばこをやめたから君がたばこを吸ってる時はにんじんを食べてる馬だっていうことにしてる右横ななめから見た馬はなんとも凛々しくてむしゃむしゃと音を立てるすきまから香ばしい香りが眉間の距離を縮めては広げるスローで見る電車のドア夢の中のデジャヴ秒を数えるごとに目の下がオレンジに染まりぼくの右手にもうっすらオレンジがかった気がし
2024年4月13日 18:04
まだ少し冷たい風 伸びた雲の下影なくて視線の先カラスの足あとコンビニでコーヒー買った氷とガムシロップ一周ゆらりまわるあいだ黒のパーカーが一瞬笑ったのは桜の音ぼくの左肩が一回くしゃみした車の窓から見えるダムきみの手からすぐ投げた大きな音とスローハイ桜散らなかったうす紫のちいさな実を隠し持ったきみの背は頑丈カラスが通りすぎるたびなんのへんてつ
2023年8月4日 08:39
水面に映る雨上がりの雲の隙間差し込む光砂利とくっつき虫クリーム色のため息をつく睡魔が皮からはみでるはみでた月はシュークリームまどろみの裾に揺れてよれよれの叫びの中もう聞こえてはこない彼らの声月のなかの小さなウサギっxa)u ))聞こえましたか小さなくしゃみ愛をもって出発の合図 うちゅうより
2022年11月5日 16:44
線と線が水と風を作ったなら私とあなたは葉と土で出来たひとつの種かそれとも毛と毛のあいだを何万年もの間流れ 飛び落ち くだばり土から石から木の根から同じ道を通っては別々の土地で芽吹いた白い糸が光る窓の向こうで目が覚めた瞬間にぼくたちの心臓を風と水にさらしたのか
2023年12月14日 22:57
タルトの生地をむしり取られて残された艶やかな苺ザラザラとタルトの残りかすがむなしく皿に残るタルトでなくなるまえに伝えることはあるか「あなたのおかげで木になった」「あたらしい水をさがすよ」
2023年8月16日 22:54
まっすぐな速度でそれは手と手の間をすり抜ける口という口を閉ざしてあっという間にすり抜けていくああ″さようなら″ちくわの中もあなたの襟の間も笑わない頬の上もすんなりすり抜けてぼくの袖を引っ張りここがバス停だという一通の神聖な手紙が来る頃にはすでに過去の出来事に記録されぼくの指先は1分後に皿回しの神経を整えていく