母に、「ありがとう」
改めて、母に感謝。
母には、とてつもない苦労をさせた。
そして、わたしの病気を知らぬまま、旅立った。
いや、敢えて知らせなかった。
母の生きられる期間は、僅かだった。
そんな僅かな時間でさえ懸命に生きている母に、旅立つ時までわたしに対する不安や心配をかけさせたくはなかった。
わたしの意地であり、わたしが母にできる唯一の配慮だった。
わたしには、とても不安なことがあった。
けれど、その結果は異常なしだった。
本当に不安で仕方なく、なかなか思うように眠れなかった。
現時点では何もなかったことに、こころから安堵した。
念慮くんが共存しているのに。
死にたいと思っているのに。
それでも、病気で苦しんで死にたくはない。
とても相反する気持ちではあるけれど、精神以外の疾患が出なくて良かった。
身体は健康に産んでくれたんだな、と改めて感じられた。
太りやすいDNAを母から譲り受けてるけれど、健康なのは母のお陰。
何で生きている内に、もっと「ありがとう」を言わなかったのだろう。
喪ってから、その存在の大きさ、護られていたことに気付くことが増えた。
きっと、空から見守っているお母さん。
改めて、丈夫な身体に産んでくれて、育ててくれてありがとう。
精神的には弱くて、病気になって障害者となってしまった。
けれど、その繊細さと完璧主義なところが、今仕事で活かされているよ。
何とか生きられているから、心配しないで。