no title【24】
見えない何かから、奈落の底を超えた先に足を引きずられている感覚。
わたしは、ほんの少しだけでも這い上がりたくて。
同じ場所を必死に、もがき続けている。
もがいたって、何も変わらない。
何の意味もないから、そのまま流れに抗わず墜ちればいい。
そんなことは、分かっている。
けれど、人間でいたい。
幸せになりたいし、愛されたい。
望んではならないことだって、分かっている。
その思いを絶ち切って、こころをもっと殺せばいい。
それも、分かっている。
なんで振り切れないんだろう。
そんな自分が、嫌で嫌で、辛い。
完全に、わたしのこころが念慮くんに切り替わったら。
そうすれば、もっと楽になれるだろうか。