人生初Grab🇻🇳

11月下旬、ベトナムはホーチミンへひとり旅行をしてきました。

成田空港から直行便で7時間ほど。
ANAの往復航空券が比較的お手頃価格で購入できたので
贅沢に日系フルフライトキャリアで渡航しました。

いやあ、贅沢。

しかも機種は私のお気に入りのB787
ドリームライナーで、私はご機嫌。

近未来感漂うエンジン音と
ドリームライナーの名を冠するだけあって
やはり乗り心地がとても良いのです。

・・・と語れるほど飛行機に詳しいわけではないのですが
私の中ではB787が最高の機種ということになっています。

キャビンクルーさんたちとは
母語で会話できるし
機内アナウンスも母語だし
ビールはプレミアムモルツで
機内食もおいしくて完食したし

少しばかりの酔いと飛行で
ふわりふわりした心地で
ホーチミンシティに無事上陸しました。

ホーチミンは年中夏。
ベトナム人の友人曰く

「ホーチミンの気候は2種類。『暑い』と『もっと暑い』」
だそう。

寒くなりかけていた気候から
また夏に逆戻りしました。
夏、ただいま。


さて、
もっぱら歩くのが大好きな私ですが、ついに
Grabというアプリを入手することにしました。

東南アジア8カ国で普及している配車アプリです。

ホーチミンは2023年時点で
地下鉄や電車などの公共交通機関がなく
市民の移動手段はバイク（原付）です。

ちなみに人口の増加と経済成長が著しいホーチミンでは
現在、地下鉄が建設中で
日本の企業も協力しているみたいです。

まだ開通していませんが、駅をちらほら見かけました。
来年以降開通予定のようです。

成田からのフライトは0時を回っての到着だったため
すでに市内へ向かうバスもなく

かといって流しのタクシーでふっかけられても嫌なので
事前に配車できて、登録のクレジットカードで自動決済してくれる
Grabを出国前にインストールしました。

歩くのが得意な私ですが
さすがに夜中に女がひとりで歩くのは良くないと判断し
泣く泣くGrabをインストールした次第です。



さて、タンソンニャット国際空港で 初Grab!!!
日本ですらタクシーに乗らない私はドッキドキです。

一応、日本人とバレないように、名前は
どこの国の人かわからない名前にしました。
（危機管理能力100点！）


アプリの地図上に表示されている車の場所まで歩く。
すると、おじさんが向こうから歩いてきて話しかけてくる。

👱‍♂️「Grabだよね？」
🫘「そうだけど、予約してるのよ私」
👱‍♂️「知ってるよ僕がドライバーだよ。こっち来て」
🫘「OK」

そんな感じで、彼の車の前に到着。
危機管理能力100点の私は、彼が私のキャリーケースを車に積み込もうとする前に車のナンバーをアプリ上のナンバーと照らし合わせる。

・・・違う！！！

アプリの仕組みはよくわからないけれど
ナンバーが違う車に乗らない方が身のためだということは
旅行ハイな私でも理解できる。

🫘「あの・・・ナンバーがアプリに表示されているのと違うけど」
👱‍♂️「あーそうなんだよね。でも同じドライバーだよ。君が行きたいホテルは〇〇でしょ？」

合っている。彼が口にしたホテルと、私が行きたいホテルの名前が同じだった。
なんだ〜こういうこともあるんだ〜と思い
一方で本当に乗って大丈夫だろうかという一抹の不安も抱きつつ、

👱‍♂️「ということで、この予約は取り消すね」

と私のアプリの予約画面のキャンセルボタンを押した。
そして彼の車に乗り込みました。

彼は日本が好きだという話をたくさんしてくれました。
（私はワールドワイドな名前を設定していたはずなのに初対面で「日本人？」と聞かれた。なぜだろう・・・）

上述の通り、市民の移動手段は原付バイクなのだけれど
メーカーは日本のものばかりのようです。

「カワサキ〜、ホンダ〜、ヤマハ〜」だそうです。

以前、Peachの当時のCEO 井上慎一氏の著書に
ベトナムで原付バイクの代名詞が「ホンダ」であるらしいと
書かれていたのを思い出しました。

街は、午前1時を回っており、且つ平日にもかかわらず
たくさんの人たちがカフェのテラス席でカフェタイムをしていました。
睡眠第一の私にとって、衝撃の光景でした。

発展途上で治安もあまりよくないイメージだったけれど
案外平和な街なのかもしれない、なんて思いました。



ところで道すがら、彼は私に現金を要求してきました。

👱‍♂️「ベトナムのお金持ってる？」
🫘「持ってない。明日街に両替しに行く」
👱‍♂️「ぼくに預けてくれれば、ホテル着いたら両替してあげる」

ん〜怪しい。
ちなみに彼とは英語でやりとりしていたのだけれど
彼の英語はとても聞き取りづらく、理解に苦しんだり
お金を渡したくないから理解に苦しんだふりをしていました。

当たり前だけど、お金を渡したくはない。
が、こちらには欠点が一つある。

それは、Grabの予約をキャンセルしたこと。
つまり私は今、ただの個人タクシーに乗っている。

つまり、ここで事件が起きるなり
どこかへ連れ去られることがあっても
誰も助けてくれない。

理解できないふりをし続ける私と
お金を預けて欲しがる彼。

わたしはとうとう彼に
日本円1000円を渡してしまいました。
最悪返されなくてもいい額を。

すると、
👱‍♂️「いやいや、額が小さすぎるよ。10000円だよ」

あ〜どうしよう。
大金を持ってきていない私にとって1万円はとても大きい。

でも、日本大好き話たくさんしてくれるし
キャンセルしたGrabだけど
私の行き先把握していたから
ただ単純に登録のナンバーが違っていただけかもしれない。

それに、彼の意に沿わないことをした暁には
どこかへ連れ去られてしまうかもしれない。
と、ぐるぐる思考がめぐり
私は彼に大金10000円を渡してしまった。
彼はそれをセンターコンソールボックス（運転席の横の収納場所。名前わからなくて調べました笑）に仕舞った。

・・・え。まあ、返してくれるなら、いいか。

その後も日本大好き話は尽きず
そうこうしているうちに私の滞在先へ到着。

彼はコンソールボックスを触ることなく
後部座席に置いていた私の荷物を車から出そうとしたので

🫘「私のお金は？」

と尋ねると

👱‍♂️「ああ、持ってるよ」

というので、いや〜そこからお金取り出す姿見てないけどな〜と思いながらも
もしかしたら見逃していただけかもしれないしな〜とか思って
（というより旅行ハイの私の感覚が鈍っていたのであまり考えていなかった・・・）

彼は私のキャリーケースをホテルの前まで運んでくれました。

すると
👱‍♂️「あ！君のお金車に置いたままだ！取ってくるね！待ってて！」

そう言って、彼は私とキャリーケースを置いて
走り去っていきました。

うん、まあ、想像の範囲内ではあったけれど
自分に呆れました。


現地入りするや否や
いい社会勉強でした。


現地の友人に話すと
「違うナンバーの車に乗らないのは常識！違ったら本部に電話かけるなりして、とにかく乗っちゃダメ！」

と言われました。まったくその通りです。


入国数時間で起きた
自分の危機管理能力の甘さが招いた事件でした。

久しぶりに長い文章を書いたら
とっても長くなってしまいました。

ではまた。
読んでくださりありがとうございました。