寝顔は見ないで 〜冬のおはなし〜
当初、右肩辺りで丸くなっていたゆいを、寒いので何とか布団の中にいれてやりたいと、布団の肩口を開けるのに、猫はなかなか入っては来てくれなかった。
それでも北側の寝間は、11月ともなればガンガンに冷たくなる。
ある日ついに好奇心に負けたのか、布団の中にもぐってみてからは、毛布にくるまるみたいにぬくぬくしてくれるようになった。
冬の間、ゆいは右脇の下に来て寝る。
甘えてゴロゴロ震わせながら、私の脇下側から顔の方へと上体を投げ出すように両腕を伸ばして乗せてくる。
顎だけ乗せる風な