セシボンといわせて(十一日目)
〈十一日目/猫パンチ、ガチ〉
トイレの位置がずれたのを訴えているのか、車庫へ行くと朝から鳴いている。
程なくしてケージとトイレとの隙間に入ってしまう。この隙間は私たちがしつらえたものではない。トイレを自分でずらしてしまっているので、ケージの前面の左側に隙間が出来て、そこへ入り込んでいる。昨夜から陶器の古い灰皿を水入れに利用しているが、それも移動させていて、隙間の中で香箱化しているセシボン自身の出口を塞ぐような場所にあり、彼の足も濡れている。
皿に入れた缶詰は、半分は食べたのか。縁周りは乾いている。夕べはカリカリはやらずに水と缶詰にした。床には砂のほかにエサも散らばったりしているけれど、量を多くしなかったので、食べている気がする。
トイレを元の所に直して部屋へ戻り、朝のうちに再び車庫を訪れると、セシボンが床に居る!
またトイレの位置がズレていて、ケージ(手前側)との間に斜めの隙間が生じたのでそこに入って、足も水で濡らしている。 排尿があったのでトイレをキレイにし、濡れている床も掃いて拭く。既製品のトイレを入れたので、その横だけにジョイントマットを敷いていたが、掃除しやすいように全面に敷き直した。
ケージの柵の間からペットボトルに入れてきた水を注ぎ、パウチの餌をスプーンであげると少し食べたので皿にも出してみる。セシボンはしばらく食べたが、二段目に上がり、ベッドに座った。パウチの残りを皿に全部入れ、ようやく仕上げにケージ周りの掃除をしながら、合間にご機嫌取りのちゅーるを2本やる。
段ボールのフラップの修繕部分がみっともないので、ケージを覆うような布を用意して、段ボールの上から仮に被せていたのだが、セシボンが爪を出して、その布で玉をとるような仕草を見せる。二段目にいるままだ。
私は彼から向かって少々右側で腰を下ろして、まだ掃除をしていた。
ズシッ......
顔の左上方向から、まさに目にも止まらぬ速さで、眼鏡のブリッジ部分に瞬間的にずしっとした重みが掛かり、そのまま鼻根に鼻宛てが窮屈に食い込んで鈍い重さを伴った痛みが残 る。正確に当ててきた、と感じた。幸い眼鏡に当たったわけで、怪我もせずに済んだのだが、気持ちが食らった衝撃はハンパなかった......し、怖かった......。
パンチの勢いのショック......。
ガチな猫パンチに見舞われたのは初めてだった。
日中のセシボンは、この二日間を軒下で過ごして疲れていたのか大変静かに寝ていた。夕方になっても、餌は減らず、水入れも何事もなく、トイレも特に変化が無かった。
夜になって覗きに行くと、床に座ってナーナーと鳴いている。餌も半分は食べてあった。 トイレについてはオシッコのみしてあったが、本体の位置が大きく変わっている。
ケージの二段目の棚板が左側に設定されているので、床の右側の余白が多い方が猫にとっても降りやすく使い勝手が良いだろうと考えたのと、左開きの扉なので置きやすさから、トイレはケージの向かって左側で、奥に縦長の形で配置していた。が、ここへ来て何回もセシボンによって移動させられ、横長に置かれている。
セシボンが床に降りてくるとき、ケージの柵を伝っていたりするから、今までの配置の方が降りにくかったのだろうか。
これからは横長にトイレを置く方がいいのかな。
一つ前の話はこちら↓です🐈⬛
セシボンをまとめました。目次もありますので気になる日を選べます…↓↓↓🐈⬛🐈⬛🐈🐈⬛
☆☆☆見出し画像はみんなのフォトギャラリーより、にきもとと様の作品『おこ』を拝借しております。いつもありがとうございます☺️☺️☺️☆☆☆☆☆