「金もコネもないやつが潰される世界」
タイトルは、今回ご紹介する映像作品で1番心に残っているセリフです。
みなさんは「シグナル 長期未解決事件捜査班」というドラマをご存知でしょうか?
2018年にフジテレビで放送されたドラマで、坂口健太郎さんが主演を務めていました。元は韓国で放送されていたドラマをリメイクした作品です。
2021年には劇場版公開に加えて、スペシャルドラマも放送された人気作品です。
観たきっかけ
きっかけは、たまたまtiktokで流れてきた内容が私好みのストーリーだったこと。
坂口健太郎演じる三枝健人が幼い頃、一緒にオムライスを食べていたのは北村一輝演じる大山剛志だった、実は過去にちゃんと繋がっていたという内容でした。
タイムスリップや時空を超える類のストーリーは元々大好きな私。
ずっと気になってはいたのですが、以前1話を見て雰囲気が暗そうと思い、そこでやめてしまいました。当時は明るいドラマを見たかったのだと思います。笑
そこからドラマ、スペシャルドラマ、劇場版と合わせて3日で見終わってしまいました。どハマりました。
なぜタイトルのセリフが心に残ったのか?
警察と政界が癒着してるせいで何の罪もない一般人が犠牲になることが、たとえフィクションのストーリーでも胸糞悪くて許せなかったからです。
金と権力のあるものが、金と権力のために、金と権力を使って罪を犯し、隠蔽し、はたまた何も関係のない人になすりつける。
犠牲が新たな犠牲を生む。特に劇場版の方では、犠牲になった遺族が腐った警察を変えようと復讐する流れ。
復讐は何を生まないことをつきつけられて苦しい気持ちもありましたが、事の発端は警察と政界が癒着していたことが原因なのにとやるせない気持ちでいっぱいでした。
劇場版のストーリーとしては、無線のおかげで過去が変わり、元の犠牲者遺族が新たに犠牲者を生ませるような未来にはならない展開。
ただ、神尾楓珠くん演じる加藤亮太は、結局何も罪もないのに過去は変わらず亡くなったまま。
もちろん作品として、エンタメとして、ストーリー展開を作る上で犠牲者は必要なのだとは思います。
フィクションだとは、分かっていてもやっぱり苦しい。本気で感情移入してしまうのが私の性分ではあるのですが。笑
作品はフィクションとはいえ、実際お金や権力による問題は度々報道でも見かけるし、ドラマのように隠蔽されたままのこともある可能性を考えると悔しくなりますね。
自分には作中に出てくる人たちみたいな行動は起こせないので、何も変えることはできないでしょう。自分では変えられないことに対して、感情を強く持つことは意味があるのかと思う部分もあります。
番外編:好きなところも!
心に残ったセリフや、考えさせられた部分がマイナスことですので、作品に対する評価も低いと思われるかもしれません。
反対です!!!(笑)
とっても大好きな作品です。
観るきっかけになった内容の部分を作中で観ているときは、ずっと涙していました。
三枝健人と大山剛志は、親子でもなければ直接会ったこともない。それでもそこに私が感じたのは“無償の愛”でした。
ストーリー全体として、ただただ過去と繋がって事件を解決するだけではなく、愛や思いやりを深く感じられる展開が散りばめられていたのが印象的です。
そして、恐らくこの作品が1番伝えたいことであろう「諦めなければ未来は変わる」。
相手を心から想い、自分を犠牲にしてでも守りたいものを守るためにまっすぐ行動する。そんな強い信念を持った三枝健人、大山剛志、吉瀬美智子演じる桜井美咲。
この3人を見ていると、たとえ過去と繋がる世界ではなかったとしたも、叶えたい未来を引き寄せることが出来るのだろうと思います。
おわりに
私は本や映画、ドラマで心に残ったセリフや考えたことを書きとめています。
心に残るセリフは、必ずしもプラスなことだとは限らないと気づいた作品でした。
今回の作品では、悔しくて苦しくやるせない気持ちを生み出したセリフが心に残ったけれど、それは逆に、現実ではこうあって欲しくないという願望のあらわれ。
では、どんな世界がいいのか?そのために私が少しでもできることはなんだろうか?
そんなことも考えさせてくれた「シグナル 長期未解決事件捜査班」に感謝。