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掌編小説・ショートショート・短編小説

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ジャンルは特に決めていませんが、気ままに投稿していきます。
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#創作

グッドモーニング|ショートショート

 目覚まし時計の音が、部屋中に鳴り響いている。もしかしたら隣の部屋にも聞こえているかもし…

諸星颯太
2年前
7

就活準備|短編小説 後編

 「まあ、そんなに嫌な顔するなって。ちょっと冗談言っただけだよ。お前にこんなもの売りつけ…

諸星颯太
2年前
4

就活準備|短編小説 前編

 ついさっきまである男の物語を読んでいた。主人公の男は元々まともな人間だったが、本の読み…

諸星颯太
2年前
10

寝言|ショートショート

 息が出来なくなるくらい暑い夏だった。  ただでさえ、無意味な訪問をする必要がない時代に…

諸星颯太
2年前
4

衝動|ショートショート

 私にはかれこれ3年以上付き合っている彼氏がいた。  彼がもともと1人で住んでいた高層マン…

諸星颯太
2年前
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深夜のドライブ|短編小説

 富士の裾野を沿うようにして流れるハイウェイは緩やかに波打っていた。走行車線をゆったりと…

諸星颯太
2年前
3

喫茶店から見える風景|ショートショート

 ある昼間のこと。  営業回りで立ち寄った取引先の近くには喫茶店があった。内装も外装も茶系の装飾で統一され、照明も落ち着いた暖かい色調だった。店内では蝶ネクタイをした姿勢の良い紳士が働いていた。外は小降りの秋雨で肌寒かった。あまり熱心に仕事をするような日でもなかったので、少しばかり温まりにいくことにした。ゆっくりすれば何かいい口実も思いつくはずだ。  ビニール張りのテラス席に座り、ブレンドコーヒーを注文した。店内には数人の男性客がいたが、テラス席は自分一人だった。タバコに

家には帰らない|ショートショート

 ある夜のこと。時刻は23時を過ぎようとしていた。  しとしと振る雨は冷たく、もうじき雪に…

諸星颯太
2年前
3

雨に濡れた百日紅の木|短編小説

 一人の青年が、アパートの二階から百日紅の木を眺めていた。隣には、外の様子に見向きもせず…

諸星颯太
2年前
10

満ち足りた生活|短編小説

黄の陽光が薄緑のカーテンの隙間からワンルームの部屋に差し込む。 起床予定時刻の午前7時よ…

諸星颯太
2年前
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