【たった3分でわかる】今や人気食材アボカドを、貿易の面から分かりやすく解説!
クリーミーでまったりとした食感がやみつきになるアボカド。サラダに入れたり、お肉料理に、カフェメニューでもすっかり定番の食材。また「森のバター」「食べる美容液」などとも言われ、栄養価の高い食材
今やすっかり人気食材となったアボカドを、貿易の面から分かりやすく解説します!
そもそも、アボカドがどこから輸入され、なぜそこから輸入され、どうやって目の前まで来ていると思いますか?
1−① どこから来ているか
ズバリ、メキシコから来ています!
日本に輸入されているアボカドの殆どが、メキシコから来ています
いわゆる中南米が主な産地になります
1ー② 日本に輸入されている品種
アボカドの品種は多く、500種以上のアボカドが栽培されてますが、日本に輸入されているのは「ハス種」のみ
世界で最も流通しているアボカドであり、日本に唯一輸入できるアボカド
2 ではなぜメキシコから殆どが輸入されているのか
①メキシコが世界の生産量トップである事
それだけでなく、ちゃんと理由があります
②それが2005年に日本とメキシコとの間で結ばれた経済連携協定、日・メキシコ経済連携協定
交渉の結果、メキシコ原産のアボカドにかかる関税が削減撤廃
関税0%(無税)となりました
今や輸入されるアボカドの9割がメキシコ産です
3 同時期にテレビやインターネットで紹介された
認知度が高まり、健康と美容に良い食べ物として外食産業で取り入れられるようになったことで人気が高まった
1〜3の理由により、日本における輸入数量は、2005年と比べると3倍以上になりました
4 どうやって輸入されているか
〈アボカドの運送方法〉
アボカドは、CA(Controlled Atmosphere)コンテナという鮮度保持技術を活用した(温度管理ができるコンテナの一種)で輸入されています
〈メキシコから日本への主な輸入ルート〉
メキシコでコンテナ詰めして、アメリカを陸路で運送、アメリカから海路で日本に輸入されます
まとめ
1 輸入される殆どはメキシコ産
2 メキシコがアボカド生産量がトップであるだけでなく、日本と経済連携協定を結んで関税撤廃の恩恵を受けた
3 テレビやインターネットで紹介された
4 CAコンテナという鮮度管理ができるコンテナで運ばれている
5 メキシコから陸路でアメリカ、アメリカから海路で日本に輸入されている
最後に
アボカドという食材を通して、どうして目の前にあるのか、どこからどうやって来ているのか、興味関心を持つと、急に目に見えるもの(目に止まるもの)、感じるもの、聞こえるものが変わってくると思います
何気なく買っているものだからこそ、当たり前ではなく、全てに意味がある
これこそ教科書では学べない、学校や社会でも教えてくれない”生きた社会科”だと思います
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました
〈資料〉
①関税率 輸入統計品目表(実行関税率表)
アボカドの輸入 神戸税関資料
輸入アボカドについて 船昌商事資料