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【たった3分で分かる】ペット用だけじゃない”ツナ缶はタイからやって来る!”貿易の面から分かり易く解説!
スーパーやコンビニで買うペットフード(猫ちゃん用ツナ缶や容器パックやパウチなどのマグロ調製品)、かなりの確率でタイから来ています
ペットフードのみならず、同じく私達が食べているツナ缶や容器パックやパウチのマグロ調整品も、意外なほどタイから来ています
もしかしてそこまで気にしてなかった、気が付かなかったと言う方が殆どでは無いでしょうか
安価で買える事、なぜその国から来ているのか、その全てに理由があります
せっかく猫ちゃんに食べさせてあげるなら、自分たちで食べるなら、そこまで興味・関心を持ってみると、今まで気が付かなった事、見えていなかったものが見えるようになったりと、いろんな事を発見し気が付けて楽しいと思います
理由は3つ
【解説】
〈1 漁場との関係性〉
主要な原料魚であるツナのほとんどが西太平洋・インド洋で漁獲され、その集約地点として適しており、比較的安価で原材料の魚を調達できる
※tuna(ツナ) スズキ目サバ科マグロ族に分類される魚の総称でカツオを含む
※はごろもフーズ資料より
〈参考〉ツナ缶の原材料となる主なマグロ
・ビンナガマグロ
・カツオ
・キハダマグロ
〈参考〉漁獲量
〈2 安価な人件費と生産拠点〉
ツナ缶製造で必要となる作業員の確保が比較的安価で行え、漁場近くからすぐに生産工程に入れるように、日本企業の海外生産拠点(工場)がある
※マルハニチロ海外拠点資料より
〈3 協定発効によって輸入にかかる関税が撤廃された〉
輸入の際にかかる関税が、日本とタイとの経済連携協定 (EPA Economic Partnership Agreement)締結発効により、他の国から輸入するよりも大幅に削減撤廃、無税となって大きな恩恵を受けた
関税率9.6%→0%無税へ
本来かかるはずの、マグロおよびカツオの調整品にかかる関税率9.6%が
日・タイ経済連携協定の発効の2007年から5年をかけて段階的に削減され、つまり2013年には関税撤廃され、無税0%となった
約10%近くの関税が削減撤廃されることは、結果的に小売価格に非常に大きく反映します
つまり、今あの値段で買えるには、今目の前に売られているのには、こういった理由があったのです
【まとめ】
〈1 漁場との関係性〉
主要な原料魚であるツナのほとんどが西太平洋・インド洋で漁獲され、その集約地点として適しており、比較的安価で原材料の魚を調達できる
〈2 安価な人件費と生産拠点〉
ツナ缶製造で必要となる作業員の確保が比較的安価で行え、漁場近くからすぐに生産工程に入れるように、日本企業の海外生産拠点(工場)がある
〈3 協定発効によって輸入にかかる関税が撤廃された〉
輸入の際にかかる関税が、日本とタイとの経済連携協定締結により、他の国から輸入するよりも大幅に削減撤廃、無税となって大きな恩恵を受けた
これがタイから輸入される理由です
最後に
これから購入される際には、ぜひ缶や容器パックやパウチ記載の原産国を見てください
輸入されるには理由がある、私達の目の前に並ぶには理由がある
そう感じれると、急に身近に感じられる様になって、外国のニュースや国際経済、貿易のニュースが、聞こえる様になります
今まで気にもしなかった事、実はそれこそが一番あなたの自分事へ繋がっている
他人事から自分事へ、視点を変えフォーカスすると、本当にいろんなものが見えて、感じれる様になります
これが”学校や社会では教えてくれない 生きた社会科”だと思っています
少しでもお役に立てたり、何かのきっかけになれば幸いです
最後まで読んで頂きましてありがとうございました
〈引用資料〉
外務省 日・タイ経済連携協定 概要
はごろもフーズおよびマルハニチロ資料