初めてリプモンらしい
リップモンスターのことは忘れていたが、ようやく買うことになった。
何年前に発売されたかも忘れている。が、高評価が話題になっても常に売り切れている、そういうビジネスモデルと思っていた。買えないものは、私にとっては存在しないのと同じ。
なので、求める方向性はリプモンと同じまま、別な商品のことしか考えていなかった。調べている中でリプモンの名前を見かけ、存在を思い出した。
フツーに在庫があるらしいということにも気づいた。カラーも選べるくらいに多かった。なので、それを買わない何年かの間に、私にとってリプモンを上回る商品があるのかどうかを調べ、リプモン購入へ。
私は昔から、コスメというより美容全般に興味がない。
そもそも見た目にこだわらない。
とりあえず、自分が雑な扱いを受けない範囲には整える。
モテたいと思わない。
そんな私は、女子会に盛り上がれる前提条件がないということ。
自閉スペクトラム症と思う私は、セクシャリティにも同じ方向に影響が及んでいると思う。
昔からなので、私としてはいつものこと。
そんな私には、メイクに手間やお金をかける理由がない。必要ないところに、お金をかけて満足する性質もない。昔から、プチプラコスメを必要最低限だけ買って楽しむ。
しかも今は、メイクをする日がほとんどない。使い切るよりも、明記されていない消費期限の方が気になって買い替えるだけ。
うちにある口紅も、春夏用のオレンジ味のある色を1本と、秋冬用の深みのある色を1本だけ。秋冬用の消費期限が、気になり始めて探していた。フツーに在庫があるらしかったので、普段の買い物と一緒にネットから注文。
届いてノーメイクのまま、とりあえず軽く唇にのせてみた。普段も薄塗り。
塗った瞬間に気づいたが、マルチオイルでの保湿に、リップクリームも軽くした上からだった。しまった、と思った。落ちにくい商品のはずだが、これでは落ちるだろうと。
ただ、1分くらい放置すると長持ち、という話をどこかで見かけたので、とりあえず数分、別なことをしながら放置していた。それからティッシュで押さえてみると、まるで落ちなくて嬉しくなった。
春夏用に持っている方も、落ちにくい機能を持つ。韓国コスメ。それでも、リップクリームをティッシュオフしてから塗るなど、工夫はしている。
それも気に入って使っているので問題ない。が、私が求める落ちにくさは、リプモンが大きく上回るらしい。
リプモンはしっかり保湿して塗ることが前提なのか。落ちにくさと引き換えに乾燥してくる感じもあったので、ちょうど良かった気がした。
たくさんあったカラー。私が選んだのは青味で深みのある赤。
トレンドの方向でもありそうだが、元から持っていたのも似た色。
今の私はブルベに入るのだろう。いわゆる血色マスクは全く似合わない。体力のない私は、今もカラーマスクを含めてコーディネートしている。
以前の感染症対策のおかげで、マスクをしたままなら、出掛けて疲れても風邪をひかずに元気なことを覚えた。疲れる度にすぐ風邪をひいて寝ていた私は、もういない。
私に合うカラーマスクは、ブルーグレー~グレー。
ブルベ冬なのだろうなと思う。
若くないので、トレンドとは関係なく、くすみカラーは合いやすい。なじむことで、むしろ透明感に繋がったりもする。
カラーの名前は「2:00AM」。
だが、「2:00AM。不気味な夜のディープレッド」だと思っていた。
正確には、「不気味な夜に遊びつくしたディープレッド」という説明も中途半端に取り込んで、色名と思っていた。
私が見るのはカラーチャートだけ。それでも、色の名前は楽しいものだと思う。そのストーリーが私の購入に繋がる訳ではないが…
昨年の夏には、台湾ネイルと京極夏彦作品コラボの、文喫のイベントに友人たちと行った。この作品がこんな色に表現されるのかとか、「指先に文学を纏う」展というイベント名も含めて素敵だと思った。
口紅のカラーも、そんな素敵な表現とは思ったが…
色気も文学も何もない私は…
何て長い色名なんだ。憶えられないな。
…と「丑三つ時」と憶えることにして、翌日に注文した。
「丑三つ時」って古い日本語。知ってますか?
簡単にまとめると「おばけの時間」ってことです。(雑なまとめ)
深夜2時。疲れ果てながらにしても絶対に起きてませんって。そんなに元気じゃありません。だから、そんな時間のおばけちゃんのことは知りません。
いいよ。モンスター仲間ってことで塗ってみても…
でも、唇ってあったっけ…
そうか。「怪物」弾いてると落ち着く私も、きっとモンスター仲間だね。