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「_____」展

突然ですが、お食事中ではございませんか?


単に、先月の平日一人休暇で楽しんだ21_21 DESIGN SIGHTのことを書きたいだけだが… 行ってみると展覧会名が伏せられていた。かなり驚いた。

コンセプトとしては…
それを隠したくない。それが目の前から消えれば無くなったことにしたくない、という展覧会。
その会場の外観に名前がない、というのは衝撃的だった。

が、驚きと同時に思ったのは…
もし展覧会名があったならテーブルマナー的にアウトだな、ということ。

近辺には美味しい飲食店がたくさん。その店内で食べなくても、テイクアウトできるお店もたくさん。買って会場近くで飲食していたり、持ち歩いていたりもする場所。

ということで、私も一旦ストップしてみた。
3…
2…
1…


私が行ってきたのは「ゴミうんち」展
展覧会名が揃って表示されているときに撮ってみた。
他の映像もそれぞれ楽しかった。
もちろん、たくさんの展示物もじっくり楽しんだ

写真の作品だけではなく、とても楽しんだし、会期中の変化も楽しいのでは?と期待する作品もあった展覧会。

ゴミもうんちも、コンセプト通り。
あえて汚く表現することもなく、あえて美化することもなく、いろいろな作品になって表現されている。
やってみた感が楽しかったり、面白い作品になっていたり…

だが、ガラス越しも含め、外から見えるところは展覧会名が伏せられていた。

会期の後ろ倒しと話を繋げるのは、勝手すぎる想像だろうか。

とりあえず、会期初日の午前中を楽しむことになるとは思っていなかった。その日は六本木アートナイトの初日でもあった。理由は何であれ、アートナイトに間に合って良かった、という話かと思ったりした。

元々予定されていた会期は8月30日から来年1月。遅れたことで、9月の情報が反映されている作品もあった。

近くに9月20日付けの記録があった
いろいろな人と創られている作品。
以前21_21の別な作品も面白かったアーティストさん

この作品は、時間が足りなかったらしく内容としては未完。未完でも完成品。楽しんだ。が、会期中に更なる展開があるのだろう、と期待していたりもする。

先に出した、壁面にたくさんの物が並んだ写真の作品は、もっと空間が広く、展示品が多い。博物館や動物園など、いろいろなところからたくさん資料提供をされている。ミュージアムとアートを合わせた印象の空間。

その貸出資料の期間変更の処理が大変そうだ、
と勝手で余計な想像もした。

展覧会のコンセプトがいちばん伝わる空間だと思った作品。見るからに資料と思うものも、言葉も、図面も、動画も… いろいろな物がたくさん詰まって展示されていたギャラリー1。その全体で展覧会コンセプトを感じた作品。

会期中なので、詳細は書かない。

ここからしばらく、その作品コンセプトが伝わらない写真ばかり。単純に私が興味を持った資料の写真を載せていく。

砂の中で育つらしい「デザートローズ」
逆さまだがキノコ。
「レイシ」という名前はどういう漢字なのか気になった。
霊芝と書くらしい
「アルミの削りカス」と書かれていた
何だか楽しかった資料
資料「ズームリング」「アーパーチャー(スクラップ)」
「塑性成形ででたゴミ」「リセットベース」など

学生時代に台湾で、友人とジャスミン茶を楽しんだときのことと思うが… ジャスミン茶を飲んだ友人は「トイレみたいなにおい」と言っていた。
私は意味がわからなかったし、今でもジャスミン茶は好きで常備している。

意味がわからないではなく、しっかりと繋がりがあるという内容も展示されていた。

資料「樹脂の化石」
こんなに樹脂が出る木の姿も想像がつかないが、
大きな樹脂の塊が石になるには、
どれくらいの時間が必要なのだろう
資料「カモメ貝の巣」
岩に穴を開けて住む貝らしい
資料「珪化木」。植物の化石。
木が石化したものらしい。

他の作品もたくさん楽しんだ会場。
とてものんびり眺めて楽しめた。

土の中で行われるループ
サンクンコートの作品。
これも会期中に変化するのではないか。
会期は厳寒だろう2月16日まで
高木も。
たくさんの種類の植物が少しずつ
壁掛けの作品そばで、
錆が育てられている展示もあった。
これも変化していくのか
廃液の美しい色変化の作品も
LIXILやきもの工房で焼かれたタイルの作品。
近くに触れるタイルの展示もあり、触ってきた。
タイルが冷たいことを意外に感じてしまった材料。
記録動画も興味深かった
使われなくなった陶器が再生された作品。
必要な器なら、そのまま使うものだろうが、
こんな作品に変化するのも楽しいと思った

会場は思いがけず空いていた。好きにウロウロしながら過ごせて、満足した展覧会。
21_21の展覧会は、自分が全く興味ないテーマだとしても、行くといつも楽しい場所。
話題にしにくい展覧会名でも、楽しさは変わらなかった。

公式サイトで展覧会の内容を見ている分には、何の問題も違和感もなく、面白そうだと楽しみにしていたが…

「ゴミうんち展、行ってくるね」と伝えるのも、どことなくはばかるところがあったりした。
会場に着いてみると伏字の扱いだったことからも、何か難しさがある展覧会名だと思った。

テーブルマナーとの相性は悪くても、内容は楽しめた。
多くの人が楽しんだなら…
テーブルマナーは変わらない気がするが、人の考え方に影響は出るだろうか。

私自身は、自然界にゴミはない、という考え方は、いつの頃からだか昔から知っている。学校でも理科系の授業で習った内容だろうか。

私はミニマリストではないが、物を増やしたくない方ではある。それでも、自分の生活からだけでも、ゴミがたくさん出ている現実はある。

とりあえず、アーティストではなくても、もっと何か楽しく工夫できることがあるのでは?と感じた気持ちは大切にしようと思った。