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久しぶりのアップライトピアノ

先週末、予約していたワークショップがあり渋谷へ行っていた。その会場の出入口のすぐ奥にあった。黒色ではないアップライトピアノ。どんな音がするのだろうと、興味津々で触ってきた後に撮ったのが、見出し画像。

ワークショップ参加は夕方からだったが、もっと早い時間に一度、会場に行った。会場で観る側を楽しんだ。

その後の出口付近で、何だか激しい音がしていたのでピアノに気づいた。とても小さな子が、弾いていたというか叩いていたというか。ワークショップの時間を待っていたのだろう。

感染症の影響なのか、管理上の必要なのか、ピアノが置いてあっても、触ることを前提にしていないことが多いと思う。が、何の禁止表示も見当たらなかった。人もほぼ通らない。

小さな子が、テキトーに押して鳴らしてもいいくらいなら、私が鳴らしてみても大丈夫だろう。
ワークショップの参加前、10分くらい触ってきた。

小さな木製のステージに上がり、近くに荷物を置き、椅子に座り。気軽に蓋を開けて右手でテキトーに押した。鍵盤の軽さに驚いた。しかも、広くない廊下の奥だというのに、何だか大音量で華やかな音が広がって驚いた。

私はピアノを弾けない。アップライトピアノが家にあったのは、かなり昔の一時期だけのこと。いろいろと忘れまくっている。私には、遠慮がちな音量をキープする指先の感覚はない。

不安定な音量で、いつもならあり得ない、とろーいテンポで、右手だけで…
…何を弾いてきたのだろうか。
あまり記憶にないが「群青」だったのか。最後に弾いたのは「うっせぇわ」だったが。その前は…「新時代」?

普段は暗譜する気で弾いていない。自分のために弾くだけ。ピアノの前で、とりあえず思い出せた曲で音を出した。メロディーが合っているのかも不明な感じに、押してみただけのこと。

自分が弾きたいのでも、人に聴いてもらいたいのでもなく、自分で音を出して聴いてみたいという興味。何だか想像以上に響く音を、驚きながら聴いて楽しんだ。

忘れまくっていたピアノのことは、他にもいくつか気づいた。鍵盤は低音になるにつれて重くなること。時々、左手で低音を1音くらいは重ねてみたりもした。それで気づいた。

普段弾いているエレクトーンが、そんな仕様だったら…
タイミングを合わせるだけでも大変なコントロールが、めっちゃ大変なことになるだろう。…というより無理。

あとは。
荷物を近くに置き、と上に書いたこと。
「何であんなに音が響いたんだろう」と考えているうちに気づいたのは、帰宅後のこと。

ピアノの下の台は折り畳み式で、共鳴し音を広げるためのもののはず。荷物を置いたりしてはダメな場所。セキュリティとのバランスというものはあるが、知らずに置くものではないだろう。

下手なうえに、いろいろと間違った感はある。
が、華やかな音がする楽器を触れて、何だか幸せな気分をもらえた。