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自己否定感のお話

自己肯定感とは、「自分は大丈夫」「ありのままでよいのだ」といった感覚を持つことを指し、世の中に流通しているかと思います。
これに対して自己否定感は、「自分は大丈夫ではない」「このままではいけない」という感覚を持つことを意味します。
一流のアスリートの条件として「現状に満足しない」という条件があるようですが、弊社では「現状に満足しない」≒「自己否定感」の使い方をしています。この自己否定感もメタ認知を高めることにより得られる重要な能力です。

メタ認知と自己否定感

メタ認知を高めることで、自分の弱点や限界を客観的に認識し、受け入れることができるようになります。これにより、自己否定感が適切に働き、自分の現状を正確に把握することができるようになります。

生存戦略としての自己否定感

「己を知り、相手を知れば百戦危うからず」という言葉がありますが、これは生存戦略を考える上で非常に有効な軸となります。テクノロジーが急速に進化する中で、「自分は大丈夫なんだ」という過信は危険です。むしろ、自分の限界を知ることが、変化に対応するために必要な適応力を養うことにつながります。
それはそうですよね。「AIがプログラミングします」という時代に「私は可読性の高いプログラムが書けます」と言っても時代と嚙み合わないですよね。

百獣の王の例

百獣の王と称されるライオンでさえ、子供の頃は他の肉食動物から見れば餌になることもあります。つまり、自分を知らない時期は生存に危険が伴うのです。このように、自分の弱さや限界を認識する自己否定感を持つことは、生き残るために必要不可欠です。
我々の社会で言えば「社会に要請される能力(生存基準)」を基準に合わして能力開発をすべきであって「自分のやりたいこと(自己基準)」に合わせるのは餌になりかねませんね。

日常生活におけるメタ認知の実践

自己否定感を持つためには、メタ認知能力が必要です。例えば、「自分はこんなにできていないんだ」「こんなに弱いんだ」ということを受け入れることが重要です。これにより、現実的な自己評価が可能になり、適切な改善策を講じることができます。まだまだ自分は成長出来るのだと。。
この考えは『キャロル・ドウェック: 必ずできる! ― 未来を信じる「脳の力」 ―』に詳しいです。

まとめ

自己肯定感と自己否定感のバランスを保つことが、現代社会を生き抜くための鍵となります。メタ認知を高めることで、自己否定感を適切に活用し、自分の弱点を認識しながら成長していくことができます。このプロセスが、非認知能力の本丸であるメタ認知を通じて、さらなる自己成長を促すのです。

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