僕には僕のハッピーライフ
このところ、毎日がエブリデイ。幸せがハッピーで、人生がまるでライフ。馬から落馬して頭痛が痛くてたまらない。
こんな意味のないことを言ってしまうくらい、近頃毎日がハッピーだ。だけど、僕のライフを見て幸せそうだと思う人はまずいないだろう。
恋人もいないし、友達もそんなに多くないし、どこにも遊びに行かない。親ともそこまで仲良くもないし、お兄ちゃんとも必要に迫られない限り喋らない。部活もしてないし、サークルにも所属せず、特段何か頑張っているわけでもない。バイト先に仲間もいないし、顔が可愛いわけでもないし、スタイルがいいわけでもない。かといって性格がよろしいわけでもないし、何か素晴らしい才能もない。
こんな卑屈なことを言いながら幸せだ、なんて言われても全然説得力がない。きっと誰も信じてくれない。わかっている。誰かに愛されてたくさんの友達に囲まれて、何かに打ち込んで、キラキラ映え映えライフを送っている、自己肯定感の高そうな人が、みんなの思うハッピーな人だから。僕はそれに当てはまらないから。
それでも僕は幸せだ。とっても。
インスタ映えすることなんて、日常のどの部分を切り取ってもない。きっと僕の生活を誰も羨まない。それでも僕は胸を張って幸せだと言い切ることができる。
私を愛してくれる人は私の元を去っていったし、友達と疎遠になって友達と呼べる人の数は減ったけれど、それでも僕は幸せだ。
何か誇れるようなものは持っていないけれど、それでもやっぱり僕のライフはハッピーだ。
僕は僕の価値観に従って生きている。
のびのびと。
恋人がいた時も、毎日がエブリデイ、幸せなハッピーライフだったけれど、僕は今僕だけの価値観で生きて、新しい幸せを見つけた。誰かと価値観を共有して、すり合わせていく生活も楽しかったし、幸せだった。
だけど今は、僕は僕だけの価値観に従って生きるのが幸せだ。
僕には僕の幸せがあって、君には君の幸せがある。僕と君でつくる幸せもあるし、僕が僕だけでつくる幸せもあるのだ。
そして、恋人がいた時には恋人がいた時の幸せがあったように、今には今だけの幸せがある。
僕はそうやって今与えられた環境で、今ある幸せだけを集めて、そうやって幸せに生きている。
僕は誰にも羨まれないような生活を送っているけれど、胸を張って言おう。僕は僕の幸せを噛み締めて生きている。僕は誰になんと言われようと、誰にどう思われようと幸せだ。