【意訳】劉小東(リウ・シャオドン)の絵画
クリップソース: The Art of Liu Xiaodong | USA Art News
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The Art of Liu Xiaodong
August 24, 2020
劉小東は中国最高の具象画家のひとりという栄誉を勝ち取った巨匠だ。彼がキャンバスに描くのはヌード、自然、肖像画である。劉が友人達をキャンバスに描いた“sixties”では、売春婦、退屈そうな男性、痩せた10代の少年たち、兵士、官能的な恋人たち、そしてダライ・ラマが描かれている。彼は、人々をできる限りそのまま描こうとしている。
劉小東は北京の中央美术学院で絵画を学び、1998年に修士を卒業した後は、その技術を完成させるためにマドリードへ渡った。現在の劉小東は北京で教職に就き、有名な Art Zone 798に作業場を借りている。彼の作品は、ヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ、日本など、多くの美術館のコレクションへと頻繁に加えられている。
劉小東が最初に参加した展示は、“Chinese Avant-Garde” (National Art Museum in Beijing, 1989)である。90年代初期、ヨーロッパへ旅に出る前の時点で、すでに劉はネオ・リアリズムのアーティストとして見出されていた:それはアヴァンギャルドで形而上学的な抽象から離れて具象画に重点を置き、肖像画を通して人間の内面世界を表現する、という潮流である。
劉小東の作品は徐々に表現的で自然になり、典型から外れた構図を使うことが増えていった。
彼は決して感傷的なアーティストと呼ばれるタイプではないが、その作品には、岳敏君や張曉剛といった中国人アーティストの作品に内在している“シニカル・リアリズム:冷笑的現実主義”が存在しない。
劉小東は油絵具を使って丹念に肖像画を描く。自分なりのやり方で、現代の人々を、周囲の文脈を踏まえて捉えようとする。劉の最初の展示は1989年だが、彼が真に名声を得たのは1992年、前衛主義から社会的絵画(ソーシャル・ペインティング)へと方向転換した時である。彼の初期作品には、90年代前半の中国アートの一般的傾向であった、人生に対する皮肉な視点が組み込まれていた。
例として、1992年の“Wedding Party” という絵画の中には、ただ歓迎の気持ちを示すためだけに調理され、その後は棄てられてしまう料理がテーブルの上に並んでいる。
劉は後の作品で、急速に変化し、消費が加速する中国社会の別側面について探究していく。社会では共産主義のイデオロギーが破壊されつつあるが、新しいイデオロギーはまだやって来ていない。また、彼の絵画には不安、懸念、喜びを抱えた全く新しい人々が登場し、着飾っているかどうかに関係なく、その魂が暴き出されている。
劉小東いわく、社会と彼は“阿吽の呼吸”で繋がっている。この解釈に基づけば、劉は現代の歴史家として社会を映し出す鏡である。
劉小東の肖像画からは嫌悪感や不快感を感じない:彼が全ての人々を、ありのまま受け入れているためである。
中国の現代絵画は大勢を魅了している:中国の伝統的絵画と西洋的達成を組み合わせた非凡な様式は、ヨーロッパ人にとって新鮮に映っているのだ。劉の肖像画とイメージの多くは自然主義的かつ非常に親密で、彼が隅々まで描いた身体に鑑賞者の目は釘付けになる。
また彼は、ジークムント・フロイトの孫であるイギリス人画家:ルシアン・フロイドの弟子であると自称している。
フロイドもまた、着目してはいけないような部位も含めた人体のあらゆる細部を研究している。ルシアン・フロイドと劉小東2人の共通点は、悲劇を経験していること、そして肉体の性的魅力に守られることなく、魅力的なものもそうでないものも同時に提示してしまう点だ。2人の類似点その筆致にも見られる:表現主義的で、感情的で、厚塗りしているのだ。
劉小東の作品は、“ニュー・リアリズム”と呼ばれるムーブメントを参照していた。
抽象表現主義的でアヴァンギャルドな作風から始まり、彼は徐々にそこから離れていった。彼の作風は衝動的になり、色彩も豊かで大胆になっていく。
彼が展示に初参加したのは1989年だが、実際に成功を手にしたのは1990年の北京での個展以降である。1993年に劉はアメリカを訪れて、異なる伝統とその一貫性に衝撃を受ける。1998年から1999年まで、彼はマドリード・コンプルテンセ大学の美術アカデミーで学ぶことになる。
劉小東はその後、アメリカ、オーストラリア、キューバ、フランス、台湾、ベルギー、イタリアなど、世界中の様々な国のグループ展や個展に参加している。彼の作品は現在、有名美術館の全てが所蔵していると言えるだろう。
さらに彼はドキュメンタリー映画を撮影・出演もしており、ヨーロッパの権威ある賞も幾つか受賞している。
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