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家族支援に活かせる5つの勇気づけの方法【アドラー心理学を通じて】

現代社会では、“家族”が支えとなる一方、時にストレスの要因ともなり得ます。家族間のコミュニケーションや関係性に課題を感じている人は少なくありません。
その原因の一つとして、自己評価やセルフイメージの低下が挙げられることがあります。

作業療法において"家族支援"を意識する際、関わる対象の方それぞれのセルフイメージを向上させることが、家庭内の調和や個々の幸福感を高める鍵となります。
今回は、アドラー心理学の“他者への勇気づけ”の視点から、家族支援に役立つ5つの方法を解説します。


家族を勇気づける5つの方法

家族を勇気づける方法としては次の5つがあげられます。

  • 長所を探して伝える

  • 加点主義でみる

  • プロセスを重視する

  • 失敗を受け入れる

  • 感謝を伝える

それぞれ解説します。

1. 長所を探して伝える

家族間で相手を支援する第一歩として、家族の長所を見つけ、それを積極的に伝えることが挙げられます。
多くの人は、自分のできない部分や短所に目が向きがちです。
しかし、家族が先んじてその人の良い点を見つけ、声に出して伝えることで、自信を育むことができます。

特に子どもや高齢者など、日常的に評価を受ける機会が少ない人には、こうしたアプローチが大きな効果を生むことがあります。
また、このようなポジティブなフィードバックは、家族間の信頼関係を深める上でも重要です。


2. 加点主義でみる

加点主義とは、相手の努力や進歩に注目し、ゼロからポジティブな要素を積み上げて評価する方法です。たとえば、家庭内で家事や勉強、仕事の成果について評価する際には、失敗や不足ではなく、取り組みの姿勢や小さな進歩に目を向けるのが必要になります。

このアプローチは、子どもだけでなく、夫婦間や親子間のコミュニケーションにも活用できます。
相手の努力を見逃さず、それを認めることで、お互いの尊重と信頼感が深まります。


3. プロセスを重視する

家族の目標や課題に取り組む際、結果だけに注目するのではなく、その過程を評価する姿勢が重要です。
たとえば、子どものテストの点数や親のプロジェクトの成果だけを見るのではなく、それに向けて努力したプロセスを家族で共有し、称えることで、メンバーの成長を後押しできます。

家庭は挑戦と成長を支える場であるべきです。
結果に固執せず、努力そのものを肯定することで、家族全員がポジティブなエネルギーを持ち続けることが可能になります。


4. 失敗を受け入れる

家庭内では、失敗を恐れる気持ちが新たな挑戦を阻むことがあります。しかし、家族全員が“失敗しても大丈夫”という雰囲気を作ることで、個々の挑戦を後押しすることができます。
たとえば、失敗を叱責するのではなく、それを一緒に乗り越える方法を考えることが大切です。

失敗は学びの機会でもあるんです。
家族が失敗を受け入れ、次に活かす姿勢を共有することで、互いの成長を支援できます。


5. 感謝を伝える

感謝の言葉は、家族関係を支える土台です。
日常の些細な行動に対しても「ありがとう」を伝えることで、相手の存在そのものを肯定し、安心感を与えることができます。

例えば、食事を作ってくれた家族や、何気ない手助けをしてくれた人に感謝を伝えることを習慣化することが重要です。

このシンプルな行動が、家族の絆をより強くすると思うんです。


まとめ

これらの5つの勇気づけの方法は、家族支援において特に有効な手法です。日々の生活の中で実践することで、家庭内の調和を促し、メンバーそれぞれが生き生きとした生活を送れるようになります。
感情的になることもあるかもしれませんが、大切なのはポジティブな言葉と行動を意識して続けることです。

家族のセルフイメージを向上させ、より良い家庭環境を築くために、今日からこの5つの方法を取り入れてみるのはどうでしょうか?

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