いつか小説を書きたいと、小さなころに思い描いていた夢を、noteという媒体から気軽に叶…

いつか小説を書きたいと、小さなころに思い描いていた夢を、noteという媒体から気軽に叶えることが出来て嬉しく思います。

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  • かぐや姫

    かぐや姫というタイトルで物語を書いています

  • 創作物

    架空のお話を書いています

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私について

こんにちは ご覧いただきありがとうございます。 自分の思い付いた内容で創作物を作って、noteに投稿しています。 17歳のときから、いつか小説を書いてみたいと思っていました。 気づいたら24歳になり、よっこらせと投稿をスタートしました。 残念ながら何故書きたいと思ったのかは覚えていませんが、幸いなことに特に理由がなくとも何かを書いてみようと思うことができます。 わたしは皆さんのために何かを書いているわけではなく、あくまで個人的な喜び(悦び?歓び?)のために投稿をしていま

    • キッチンペーパー

      表参道の通りを並んで歩いていた2人の男女は涼を取るために、部屋の一室へ入って行った。 この場合涼を取ることは二の次に過ぎない。ただ、その口実が2人の発する言葉として都合がよかった。 女の名前は篠田といい、2020年に今の夫との籍を入れた。子宝にも恵まれ、娘は今年で3歳になる。しかし順調な生活は長く続かず、夫の不貞行為が発覚した。 程なくして篠田は夜に飲み歩くようになった。子供が寝静まったあと、彼女は綿の寝巻きから、浅い緑のワンピースに着替えるようになり、街を歩けば若い男

      • うちは平成だから

        よく、「うちは昭和だから」という声を聞く。 今までは、右から左へその言葉を流していたが、そういえば平成がすっぽり抜けているではないか! なんで今までそのことに気が付かなかったのだろうか‥それはきっと私たちの社会が昭和の段階で一度完成したためであろうと私は思っている しかし、昨今では当時を支えた学歴主義や株主至上主義はいくつかの段階を踏んで限界を迎えつつあり、近い将来は憲法の改正や外国人の受け入れの拡大など、旧来のパラダイムを揺るがすさまざまな議論が巻き起こり、時代は前進す

        • 夏が終わる pt.1

          2年前、日本で安楽死の合法化が閣議決定された。 アメリカやヨーロッパの若者を中心にした"Own Lives Own Death"(生きることと死ぬことを自ら手の中に)"に端を発し、全ての人々に対して平等に生存権と「自己の生を終わらせる権利」を認めることが、新たな人権のスタンダードとされたことが背景にあった。この問題には国内外問わず、世論においては激論の数々がわき起こった。宗教上の論争や運動も同時に勃発し、時には暴動や暴力的な抗議活動も沸き起こった。しかし、運動は勢いを失うど

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          7本

        記事

          3月4日

          あなたが置いていったハーゲンダッツが冷たい

          遥かなる影

          人の想いは移ろいやすく、時の流れによってその形を簡単に変えてしまう。 あなたにも、あのときなぜそう思っていたのか、説明がつかないことがあるはずだ。 それが今まで経験した中で一番素晴らしい思いであっても、もうそこには届かない。 その失われてしまった想いに名前をつけることはできない。 海の波が気づかないうちに岩礁を削り取るように、その思いは時の流れの中でいつのまにか形を変え、元の姿を失ってしまう。 * 夕陽が水平線に沈もうとしているとき、私は大海に浮かぶ小さな筏(いかだ

          遥かなる影

          誰がために笛を吹かむ

          町のはずれにぽつんとある公園の入り口で、一人の黒人男性が金楽器を演奏していた。形状や、聞き覚えている音色からサックスを連想したが、私の浅薄な知識ゆえに真偽のほどはわからなかった。 彼の演奏しているそれが、どんなジャンルの楽曲なのか、どんなスタイルなのかも検討がつかなかったが、彼の演奏する聞き心地のいいメロディーがまるで「演奏させてもらう代わりに、皆さんの休日をむやみに害するような野暮な真似は致しません。ご安心ください。」と言っているかのようだった。 私には、彼がなぜこんな場

          誰がために笛を吹かむ

          アキ

          物憂げな秋が好き。 シューズを履いて走り出す。 景色が変わり、スピードが変わり、私が私の中に溶け込んでいく。 次第に自分の息の音だけが私を占めるようになり、喉の奥に風が出入りするのを感じる。  風は冷たいけれど寒くはない。 頭の中の声がカラになると、私の中に、今まで出会った人々のことが浮かんでくる。 それは頭上の星々のよう。 物憂げな秋が好き。 星々について思いを巡らせる。 空間や、時間が一つの層になって私の中に溶け込んでいき、私はすこし私を離れていく。 次

          猫草日記

          ✳︎ どんなに尽くしても、きっとあなたは私の元を去ってゆく。 けれど私はけっしてそれをひどいなんて思わない。 だってあなたは猫だから。 ✳︎ 2004年4月25日 婚約を破棄した勢いで、上京してから勤めていた会社を辞めて、福岡へ戻ってきた。 東京とは少し匂いが違う。 母がスズキの軽に乗って空港に迎えに来てくれた。 久しぶりにみる母の目元はこの前あったときよりも暗い色をしていて、こんなかたちで帰ってきたことに申し訳さを感じた。 私がごめんねってつぶやくと、 母は、ばかね

          猫草日記

          5月の雨

          私はあなからの便りを待っています。 何万光年と離れていて、何百年の月日が経とうとも。

          5月の雨

          ハルへ

          このお話は全て創作です。お話の出来事や登場人物は全て架空のものです。 仕方のないことだったんだ。突然のことで、俺にはもう他に選択肢がなかったんだ。誰が悪いわけじゃない。ただ君にだけは、最後に挨拶をしたくて、ここに来たんだ。 * みんなの住む場所から遥か彼方の惑星の、その中のとっても小さくて暗い小さな村が僕の住処だ。 僕らはその村をキタノ村と呼んでいる。けれど、村の外の人間は誰もその村に近づきたがらない。 何故かというと、この村に住んでいる人間は、かつて別の星で悪いこと

          ハルへ

          タクシードライバー

          夜の12時を回った頃、私は天神周辺を走行していた。しばらくしないうちに大通りに若い男女が私にむかって手を挙げた。 今日は金曜日。彼らの足の向きと立ち姿の距離感で彼らの関係のおおよその予想がついた。 男は乗り込んですぐ、行き先の駅名を伝えた。 「Y通りを通って、南口に着くようにしますね」 私は男に伝えると、男は私の言葉を受け取ることもなく生返事をした。私は車を走らせた。 男は女に、いかにもこれから何も起こらないということをアピールするような口振りで、自分の家の内装や、構造に

          タクシードライバー

          かぐや姫

          場所は赤坂見附駅近くのバー。 カウンターにスーツ姿の男女が席を並べている。2人が日中に流した汗はとうに乾き、繰り返される明日への倦怠を紛らわすために、ゆっくりとウィスキーを体に流し込んでいた。 男が女に向かって言った。 「あいつとは、どうだったの?」 女は即座に返した。 「なにもないよ。」 男の表情は一瞬硬直したように見えたが、「それ以上の追求をするつもりはない」と訴えるように、すぐさま前を向いて、店内音楽に意識を集中させた。店内には”Men I Trust”の"Numb

          かぐや姫

          Pluto

          このお話は全て創作物です。お話の出来事や登場人物は全て架空のものです。 -速報です。ヒト型アンドロイド"Atom"が今朝未明、内蔵破壊装置を起動させ、自爆しました。現場には、破壊されたAtomの残骸が残っており、現在臨時調査チームが編成され、原因究明を進めております。- α2003年人類は新たな境地に到着した。 人類は遂に人の精神を模したアンドロイドを完成させた。名は"Atom"。旧資本時代のマンガキャラクターからその名を名付けられた。 アトムは人類の精神を宿す新たな容

          スタンスミスについて

          良いスニーカーを履くことは、僕にとって 人生の中のささやかな喜びの一つだ。 今回は僕の愛用しているスタンスミスについて 書いていく。 数あるスニーカーの中でスタンスミスを選ぶ理由は、クラシカルなフォルムと、清潔なホワイトカラーに美しさを感じるからだ。 陽の光が当たると、その色は輝きを帯び、益々美しくなる。 あと、スタンスミスの顔が可愛い 僕は靴のために服を着ている。 最近の自分のなかの流行りは、 Ralph Laurenのブラックのポロシャツ。 ブルックスブラザーズのネ

          スタンスミスについて

          海辺のフカフカ

          海辺のフカフカ  それはエンドロール しがらみを捨てて自由になること。 海辺のフカフカ それはいつかのゆりかご あなたが心地よい眠りにつくこと。 海辺のフカフカ それはぽかんと浮かぶ雲 あなたの心が世界を巡ること。 海辺のフカフカ それは…

          海辺のフカフカ