中学校で、アートを鑑賞する 「朝鑑賞」を知っていますか?
こんにちは!たーぼうです。
今回は、埼玉県にある所沢市立三ケ島中学校で行なわれている実践の紹介です。
今、美術業界でとても面白い実践が行われています。
武蔵野美術大学の三澤一実教授と所沢市三ケ島中学校の沼田芳行校長が連携した企画です。三澤先生はもともと埼玉県の公立中学校の先生であり、沼田校長と同僚だったそうで、コラボレーションもとても有機的に行われています。
2017年には読売教育賞、さらにグッドデザイン賞を受賞してさらに注目された実践です。
(三澤先生についてはこちらをどうぞ https://senseizukan.jp/musabi/kazumi-misawa )
さて「朝鑑賞」は、毎週金曜日の朝に、朝読書の代わりに武蔵美生や芸術総合高校が作成した絵画を借りて、10分間教員と生徒が一緒になって鑑賞するという取り組みです。
この実践の注目すべきポイントは、次の2点です。
①教員も詳しく知らない絵画を一緒に生徒と鑑賞する
②担任の教員や生徒がファシリテートを行う
教員も知らない絵画を扱うことで、教員と生徒の関係を超えて、フラットな立場で対話をすることができます。(知っているものだと、教員がどうも語りすぎて教えてしまうそうです。笑)
さらに、どのように対話をコーディネートするのか大学の先生を招いたりしながら、教員研修を重ねてきました。
この実践を続けて、学校にも変化が生まれたようです。
教員には対話型鑑賞を行うことでファシリテート能力の向上や、生徒の様子を深く見る視点が身につきました。さらに教員同士で一緒に試行錯誤する文化が生まれました。(美術館に行く方も現れたそうです。)
生徒にも発言しやすい文化が生まれたり、生徒間での考え方の違いを認めあうことができたりしました。
学校を挙げての取り組みで、教務などが連携して絵画を貸し出すシステムを整え、現在に至ります。
先日、私(たーぼう)も今年度の報告会に参加させてもらいました。そこでは非常にアットホームで笑いの絶えない報告会で、全国から学生や教育委員会、先生方などが参加していました。(今回、三澤先生とはNPO法人Educe Technologies 研究員 吉川久美子さん主催 芸術教育研究プロジェクト「Comate Of Art Education」のイベントでつないで頂きました。感謝です)
とっても注目すべき実践です。紹介記事を載せたので、見てみてください!
「朝鑑賞」について
https://www.nichibun-g.co.jp/data/web-magazine/manabito/art/art066/
所沢市三ヶ島中学校について 「学び創造アートプロジェクト」
http://www.tokorozawa-stm.ed.jp/mikajima-jh/
http://www.tokorozawa-stm.ed.jp/mikajima-jh/三ヶ島アートプロジェクトⅢ発表二次案内(初版).pdf
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