人生最大の嘘
嫌われる勇気 No47 真剣かつ丁寧に生きる
その刹那を見る
「つまりはダンスを踊る」と哲人は言います。
例えば、大学に進みたいとして、勉強しようとしない。これは、「いま、ここ」を真剣に生きていない態度。
しかし、毎日少しでもいいから勉強をする。すると、「そこには必ず今日できたことがあるはず」。今日という日はそのためにあった、と。
青年は、家庭を顧みず、仕事ばかりの父親のことを疎ましく思っていました。しかし、哲人は、「どこに到達したのかを線で見るのではなく、どう生きたのか、その刹那を見ていくのです」と諭します。
その刹那を見ていく。
今、私は、電車の中で、このnoteを書いている。その刹那、向かいのあの男性は、なにやら難しい顔でスマホをいじっている。あ、駅に着いた。私は、空いた席に座ろうかと考えている。人生は刹那の連続、連続だけど、それは意識しなくて良い。いま、ここ。
人生最大の嘘
それは、「いま、ここ」を生きないこと。
自分の人生に、かけがえのない刹那に、大いなる嘘をつくこと。
ありもしない過去と未来ばかりに光を当て、「いま、ここ」を照らさないこと。
選べる、選べるのです。どうするか。
「ええい、認めましょう!“いま、ここ”を真剣に生きること、ありもしない線を設けないこと、たしかに認めますよ!」青年は、言い放ちます。「ですが、先生、わたしは夢や目標も見つかっていません。踊るべきダンスさえわからない」そう肩を落とします。
そんな青年に、哲人は優しく言います。「目標など、なくてもいいのです。“いま、ここ”を、真剣に生きること、それ自体がダンスなのです。〜真剣であることと、深刻であることを取り違えないでください」と。
そして、真剣であっても深刻にからないシンプルな方法を説きます。
それぞれの刹那を真剣に生きる
そのエネルゲイア的な視点に立ったとき、人生はつねに完結している。
決めるのは、昨日でも明日でもない、