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嫌われる勇気 No29 勇気づけ

名著「嫌われる勇気」も200/294ページ目を過ぎました。

やっと、やっと核心に迫る議論となってきました。

真ん中あたりがマンネリな記述になっていないかが良い本の目安と言われていますが、この本は、しっかりと読者を惹きつけてくれています。

勇気づけというアプローチ

劣等コンプレックスに陥らないために、課題の分離をして、対人関係を横の関係としてとらえる。そうすることで他者への介入はなくなる。具体的には、褒めないし叱らない。

では、「なにもしない」のか?そう思った青年の疑問に対し、哲人は、「介助にはならない”援助”をする必要があります」と述べます。援助の大前提は、横の関係であり、相手が「自らの力で課題に立ち向かっていけるように働きかける」ように働きかけること、とされます。

そして、「こうした横の関係に基づく援助のことを、アドラー心理学では”勇気づけ”と呼んでいます」、と哲人は語ります。

うーん、褒めず、叱らず、働きかけるってどうすれば良いのか…

やっぱりほめてはダメ

「結局それは、ほめることではありませんか!」と痺れを切らす青年に対して、哲人は「認めません」とキッパリ言い、続けます。「人は、ほめてもらうことによって”自分には能力がない”という信念を形成していくからです」と。

褒めることは能力のある人が、能力のない人に下す評価、よって、褒められることに喜びを感じるということは、”自分には能力がない”と認めるのも同じ、こういうロジックです。

そうそれで、ほめてもらうことが目的になってしまうと、結局は他者の価値観に合わせた生き方を選ぶことになる。では、そうならずに、横の関係に基づく勇気づけというアプローチとは、どうすることなのか?

勇気づけ=

具体的な勇気づけを考える上で、哲人は、「対等がパートナーがあなたの仕事を手伝ってくれたらなんと声をかけるか?」と問います。

皆さんは、なんと声をかけますか?

感謝

こんな時、なんて言います?

わたしなら、シンプルに、「ありがとうございます」かな。

この本の中では、

1.他者を評価しない

2.感謝や素直な喜び、お礼の言葉を伝える

と紹介されています。とてもシンプルでわかりやすいです。

哲人は、言います。「人は、感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。~人は、自分には価値があると思えたときにだけ、勇気を持てる。~人は、”わたしは共同体にとって有益なのだ”と思えた時にこそ、自らの価値を実感できる」と。

少し言葉が多いですが、まとめて、哲人は、「自らの主観によって”わたしは他者に貢献できている”と思えること。そこではじめて、われわれは自ら価値を実感する

そう、勇気づけとは、(相手の中に)価値を生む、ことなのです。その具体的な方法は、評価せず、感謝、喜び、お礼の言葉を伝えること。シンプルです。

四の五の言わず、素直に「ありがとう、嬉しい」です。

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