YAZの映画鑑賞記とか

たま在住の映画大好き書くこと大好き男。 原稿用紙1枚程度の新旧映画鑑賞記です 物事ナナメから見る人 世間って曖昧で何だか分からないものの流れとは距離を置いてまずは考えてみる人 映画観て感じたことをダラダラと書いてみようと。 読んでもらうと嬉しいかも。 どうぞよろしく

YAZの映画鑑賞記とか

たま在住の映画大好き書くこと大好き男。 原稿用紙1枚程度の新旧映画鑑賞記です 物事ナナメから見る人 世間って曖昧で何だか分からないものの流れとは距離を置いてまずは考えてみる人 映画観て感じたことをダラダラと書いてみようと。 読んでもらうと嬉しいかも。 どうぞよろしく

最近の記事

彼女の真実「メイ・ディセンバー」感想

36歳にして13歳の少年と関係持ち監獄で子供産んだ過去 を持つ女性の物語を映画化するにあたり取材目的で当一家を 訪れる主演女優 実話ベースのようです 後に結婚した二人は平凡だが幸福そうな家庭を築いているよ うにも見える。30年後に現れたのが主演女優エリザベスで 当時の関係者と会い、妻グレイシーとも夫ジョーとも会って 藪を突いたたエリザベス 作りが面白かった。 30年前に戻り語ったところで想像に過ぎないのでエリザベ スが過去を炙り出すように。グレイシーもジョーも物語でな

    • 理解より信頼「違国日記」感想

      新垣結衣の観る 事故で両親亡くした中学卒業間近の朝。 葬儀の席で親戚盥回しの恐怖に落ち着かない朝を 見かねその場の勢いで引き取る!と宣言する叔母槙生 後戻りも出来ずに二人の共同生活始まるが 親戚とは言え疎遠な二人 槙生は姉である朝の母とは険悪状態のままで 槙生の中には肉親であっても他者と総て理解し合うことは ほぼ不可能というのが前提にある。 この生き方は冷たそうだけどその裏には信頼し合うがあり 理解より信頼の方を大切にしてるようにも思う。 絶対な信頼関係があれば理解する

      • いつの時代も人は変わらず「ありふれた教室」を観た

        校内トラブルのドイツ映画観る いかにもな邦題なので原題調べたら「職員室」 こちらの方がシックリする感じもしないでも ない孤立する女性教師 校内で盗難多発する中学校が舞台 教師、生徒、保護者という三者が入り乱れての誰が 正しくて誰が正しくないかのカオス状態 そんな中、職員室内で新たなトラブルの原因を 意図せず作ってしまった女性教師は追い込まれてゆく 学校でなくても雑多な人集まるコミュニティーであれ ばあり得る話のよう ここでは子供相手で直ぐに警察ともいかないので特殊 な状

        • 「少女は卒業しない」を観た

          何の接点も無い女子高生の話か~と迷うが 河合優実はどれもこれも良かったし監督中川駿の短編 「カランコエの花」とても良かったし「桐島、部活やめるってよ」 原作者朝井リョウだしで観ることに これは良かった~ 作品のタイプからして邦画本年度ベストワン確定かと。 私のですけどね 校舎壊すの決まってる高校の卒業式までの2日間を4人の生徒の 独立したエピソードをバラバラと。 原作は短編集らしいのでなるほどかな 鑑賞後にタイトルの重さ感じる。 高校生活での自分と大切な人との爪痕残した

          「アジアの天使」を観る

          兄に呼ばれソウルに渡った妻亡くした子連れ作家 父母亡くしてるソウル在住三兄妹の生活支えてる長女 二つのファミリーが偶然に旅するロードムービー 朝日新聞社が制作に名を連ねてるし 政治も民間も日韓関係悪化やけに強調するし融和地味に 訴えてるのがやや鼻に付くがエンドではすっかり 忘れてるのは石井裕也にやられたということでしょうか 英語は国際言語であるけど強い意思伝える限界のもどかしさ 物語転がすキッカケとして子供の使い方の上手さ アクシデント共有すると連帯感生まれるのは日常でも

          「アジアの天使」を観る

          「いとみち」を観る

          津軽三味線とメイドカフェ観る 青森舞台の青春映画 監督、主演共に青森出身で現地ロケのメイドイン青森映画 土地名挙げて根付いてる邦画少ないですから 横浜聡子監督でハードル高めも余裕のクリアでとても 良かった。 津軽弁、三味線二つの壁超えての駒井連に拍手であります 祖母に育てられの強い訛りで言葉少なく内向的な少女 いとの成長記 彼女の成長が周りも巻き込んでです。 縁薄そうなメイドカフェのバイト応募からカフェの 個性的な仲間に溶け込んでゆくゆったりとした前半 いとも家族も仲

          「いとみち」を観る

          「冬冬の夏休み」観る

          台北で暮らす冬冬、婷婷の兄妹。 母入院で父は看病。叔父に連れられ地方の母方の 実家で夏休み過ごす話 大自然と少年、少女な心温まるの想像と少し違った 子供目線で見る大変な大人達の話に すり替えてるのがさすがです 到着当初は早速仲良くなった地元の子と冬冬の 全裸での川遊びだったりでほのぼのも仲間外れな 婷婷の悪戯からイロイロな事起きる刺激的な一夏へ 細かなエピソードが新たなエピソードを生みとても面白い 路上強盗、スズメ捕ってる青年、知恵遅れの女性、叔父さんと彼女 繰り返し映る

          「冬冬の夏休み」観る

          若尾文子「赤い天使」観る

          従軍看護婦の若尾文子観る 激化する日中戦争舞台です 原作者有馬頼義は満州での体験を基に書いた そうなのでこれに近い事は戦場で有ったのかと なかなかに強烈です 多数の負傷兵担ぎ込まれる病院内、切断した部位が バケツに放り込まれる その一方で女としての看護婦も お先真っ暗な兵士にとっての唯一の楽しみは あれしかないです 力まかせもお願いベースもイロイロですが彼らを 救っているのは間違いない。 天使ですから 天使も恋をします 上官でもある軍医殿に恋をするのです 絶望的な日々

          若尾文子「赤い天使」観る

          小津安二郎「浮草」観る

          他社大映の小津映画 戦前「浮草物語」の再映画化で原案は小津 再映画化に当たり多少脚色変わってます 浮草のように町から町へ漂う旅芸人一座を ファミリーと見立てた家族の崩壊と再生のドラマ 港町の座長顔なじみの母子家庭 冒頭の白い灯台とビール瓶好きです 他社作品で顔ぶれ変わり役者の個性が強く出てるよう 中村鴈治郎、京マチ子、若尾文子、川口浩 小津常連から杉村春子 5人が織りなす愛憎劇 大映だけに味付け濃い目で涙誘います 松竹小津映画よりは動的かと 土砂降りの雨、軒下で道挟み

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          「くれなずめ」観る

          松居大悟観たので一番好き 冒頭からの男子バカ騒ぎのノリはまたこれかとも 思うが予告からその後の流れは想像出来たので 少し違う感情で観る 監督の実体験を基にした主催劇団舞台の映画化 男子6人プラス女子1人の今と過去とファンタジー 正確には男子5人か 如何にも舞台の長回し室内会話劇から屋外への開放感 気持ち良く、ベチャベチャ思い出話から唐突に過去が蘇る。 時間の戻し方とても上手い、パンフによると監督もそこは かなり苦心したようだけど記憶が蘇るキッカケをキチンと 映像化しており

          「くれなずめ」観る

          芦川いづみ見る1「風船」

          風船のように流れる人たち 画家の道捨て企業家として成功した初老の男中心 に8人男女が交錯する。 人間関係カオスのよう この人の幸せはあの人の不幸 仮面被り自分を売ってまで夢を叶えようとする人 ゴール見えて来たのか今の自分に疑問持つ人 ゴール見えてるはずなのにいつまでも自分に疑問を 持たない人 親か男か誰かに頼らずにいられない人 何物にも流されず地に足付けてる人 皆の生活環境も年齢もバラバラ 社会的弱者も居れば特権階級意識高い人も居るが 突き詰めると我が強い人ばかり 欲薄

          芦川いづみ見る1「風船」

          「AWAKE」を観た

          将棋の観る 将棋ソフトとプロ棋士対決の話。 AWAKEソフト名称で現実に棋士と対決してますが ほぼフィクションだそうです 将棋映画面白い 邦画で2本観ただけですが面白い これに負けたら後が無いギリギリの所で戦ってる 感じ良いです 幼い頃から閉じられた世界で没頭している棋士には そういったオーラが自然と身に付くのでしょうか 羽生さん、藤井クン 少年時代からのライバルに敗れプロ棋士への道を 断念した青年がソフト開発に没頭し作成、かつての ライバルと対決へ 吉沢亮、若葉竜也

          「AWAKE」を観た

          「ハード・コア」を観た

          ブラック佐藤健観る また観るです 概ね不評ですが結構好きです 二度目でも面白く観れた 山下敦弘に外れはないようで 社会から切り離された二人とロボ男の話 「オズの魔法使い」ブリキ男のようなロボ男 AI内臓なのかスーパーな能力隠してます 心無い社会で二人を拾い面倒見てるのが 国家主義な団体の会長 何故だか埋蔵金探してロボ男大活躍 埋蔵金やら団体構成員やらに巻き込まれ 危機な二人とロボ男です こんなクソ社会オサラバしようみたいな話ですが クソもクソでないのも好きなのも嫌いな

          「ハード・コア」を観た

          「マンク」30年代ハリウッドの闇

          「市民ケーン」共同脚本家ハーマン・J・マンキウィッツ の同作執筆の裏事情をデイヴィッド・フィンチャー 得意なドキュメントなタッチで見せる傑作 メチャメチャ面白いです ハリウッドとメディアと政治の癒着をバラしてる 「市民ケーン」がそこまでメジャーでないRKO制作 なのも腑に落ちる ハーマンが経験した30年代ハリウッドでのエピソードが 回想形式で語られる。 実話ベースとクレジットされないので真偽はともかく 面白いし如何にも有りそうです 実名多数登場するので何者かを押さえておく

          「マンク」30年代ハリウッドの闇

          「椿の庭」失われた時を求めて

          写真家撮ったの観る 富司純子主演作をスクリーンで観ることもう無い かもしれないので 著名な広告写真家上田義彦初監督作品 失礼ながら上田氏存じ上げなかったので先程調べた 葉山あたりと思われる海見える瀟洒な日本家屋 に住む老婆と孫の物語 物語というほどの事もなく贅沢だと感じる人には この上ない贅沢な暮らしぶりが緑で覆われた庭の 風景と共に描かれる。 時代設定無いですが会話や持ち物から想像するに バブル期辺りでは 富司さん素晴らしいです 綺麗な日本語、凛とした佇まいは美しい。

          「椿の庭」失われた時を求めて

          中平康観る3「その壁を砕け」

          中平康の冤罪モノ観る 恋人に会う為新潟に向かう途中殺人罪で逮捕 された男の話 恋人芦川いづみ様です 冤罪にラブを絡めるのは「激怒」「幻の女」と か定番の一つのようです とても面白い 正義はどこに!みたいなゴリゴリで堅~いドラマ に堕ちそうなのにそうでもないです 二人の女の物語でもあります 一人はもちろんいづみ様 容疑者を絶対的に信じる心が周囲を動かす 弁護士はもちろんですが誤認逮捕した警官までも動かす 甘い話のようですが彼女の眼にはそれだけの説得力が あるように思いま

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