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『小説』永遠に宇宙に 完結編 ∼さよならからの始まり 絆は永遠に∼ 一章 決断 第 4話

子龍「優司、いいか?」
ガバッ
優司「え!!子龍さん!!は、はい空いています!!」
キィ∼···パタン
子龍「悪いな?休んでいたんだろ?」
優司「い、いえ!!大丈夫です、けど···どォしたのですか?」
子龍「フフフ最近荒れているらしいじゃないか」
優司「いえ、それは···すいませんでした!!」
子龍「ハハハそんなに緊張しなくていい、リラックスしてくれないと俺まで気を使ってしまう」
優司「す、すいませんでした!!き、気を抜きます!!」
子龍「やれやれ、まァいいか」
優司「あ、あの」
子龍「父親とは上手くやって行けないのか?」
優司「え?何でそれを」
子龍「弥生さんが心配していたぞ?」
優司「参ったなァ···弥生さんてば子龍さんにまで」
子龍「美菜、いや母さんを探すんだってな?」
優司「はい······でも、どこを探していいか」
子龍「優也君に聞いては見たのか?」
優司「アイツとは何の話しもしたくないんです」
子龍「父親をアイツ呼ばわりか」
優司「アイツは母さんを追い出したんですよ?そんな奴と真面に話しなんて出来る訳無いじゃないですか!!」
子龍「そォだな?まァ確かに優也君にも欠点はあった、でも美菜ちゃんにだって欠点はあったんだと思うぞ?」
優司「母さんに限って······そんな事」
子龍「まァな?大人の話し、それも男女の事だ優司が理解出来ない点は沢山ある、それを踏まえた上でと言う事で母親を探すと言っているんだよな?」
優司「若しかして子龍さんは、母さんの居所を知っているのですか?」
子龍「俺は優司の覚悟を聞いているんだぞ?」
優司「お、俺の覚悟······子龍さん!!母さんは危険な所に居るのですか!!」
子龍(この感の良さは美菜ちゃんに似たか···フフ頑固な所もだがな?)
美菜※クシュン!!※
優司「あ、お、俺の覚悟が先か······俺は母さんを守る強い男になるって言ったんです!!母さんは絶対俺が守ります!!」
子龍「分かった、では結論から言う···美菜ちゃんの居所は知らない」
優司「え?」
子龍「だが、どこに行ったのかは見当が付いている」
優司「見当···ではそこを教えて下さい!!」
子龍「そォだな?それでは詳しい説明はァ······優司、紙とペンを借りるぞ?」
優司「ど、どォぞ」
スタスタスタ、カリカリカリカリカリ、カタッ···カサッ
子龍「明日丁度休みだ、俺から連絡しておくから会いに行って来い」
優司「え?······鷹村龍次(たかむらりゅうじ)?この方は?」
子龍「俺の友人でもあるし、美菜ちゃんの友人でもある」
優司「母さんの知り合い······でも、何でこの人に」
子龍「行けば分かる」
優司「俺は子龍さんから話しを······わ、分かりました···では明日行って来ます」
子龍「失礼の無い様にな?」
優司「はい、分かっています」

龍次「あァ······了解した、後は俺に任せといてくれ」
子龍『すまない』
龍次「気にするな、それより凰華(おうか)の具合はどォなんだ?」
子龍『大した事は無かった、少し風を拗らせただけだ』
龍次「ならいいが······獅牙(しゅうが)は今何しているんだ?」
子龍『確り自立しているよ』
龍次「会ってはいるのか?」
子龍『たまにだがな?』
龍次「凰華は寂しがっていないか?」
子龍『ハハハ、アイツはもォ25だぞ?』
龍次「生活は出来ているのか?」
子龍『相変わらずだな?龍次は、今の所頑張っているみたいだが、そォだな?何かあったら頼んでもいいか?』
龍次「勿論だ、じゃまた連絡する」
子龍『あァ、皆に宜しく言っといてくれ』
子龍「じゃ近い内に」
ニーナ「子龍は何て言ってたの?」
龍次「ん?あァ、それがね?優司君が相当荒れているらしいんだ」
ニーナ「そォなんだ」
龍次「それで俺達にってね?」
ニーナ「優司君の説得をアナタが?」
龍次「な、だけで俺に話しを持って来ると思うかい?」
ニーナ「·········ニーナの事なのね?」
龍次「突然姿を消してしまったんだ、荒れる気持ちも分かるけどね?」
ニーナ「どォしてミーナは」
龍次「優司君と口論になって家を飛び出してしまったらしい」
ニーナ「離婚はしたの?」
龍次「まだ籍は入っているらしい」
ニーナ「そォ······何でミーナは優司君を残して」
龍次「俺達には美菜ちゃんの行動に心当たりがあるだろ?美菜ちゃんに取って命よりも大切な事だぞ?」
ニーナ「······加奈さんね?でも!!だからと言ってお腹を痛めて産んだ子供を」
龍次「ではニーナ?君は最愛の息子、龍牙(りゅうが)を連れて戦地へと行けるのかい?」
ニーナ「ううん、そんな事は絶対に出来ない···だからミーナは」
龍次「だろ?最愛の息子だからこそ取った行動だったって事だ、それにその気持ちは俺達には痛い程分かる、だろ?」
ニーナ「えェ、そォよね?でも···全部話しちゃうの?」
龍次「中途半端に伝えるよりは、その方が本人も納得出来るんじゃないのかな?」
ニーナ「ねェ、それはアナタに頼んでもいい?私は何だか···ミーナの気持ちも分かるし、優司君の気持ちも分かるから···だから」
龍次「ではこォしよう、虎次(とらじ)とサラにも来て貰う」
ニーナ「うん、じゃ私から連絡しておくわね?」
龍次「すまない、頼んだよ?」


爽「で?直ぐに行くのかい?」
グラン「俺はそれで構わないが?」
サザン「ミーナはいいのですか?」
美菜「う∼ん······そォねェ」
爽「何だい?気が乗らないのかい?」
美菜「そォじゃなくってェ······ゴメ!!ちょっとだけ待っててくれる?やり残した事があってさ」
爽「やり残しって何だい?」
グラン「爽、そこはプライベートな所だぞ?美菜の気持ちも分かってやれよ」
爽「あ、ゴメンミーナ」
美菜「ウフフ、サンキュー豹牙···だよね?」
グラン「あァ」
美菜「じゃァ悪いけど一度戻るからさ、早目に切り上げて来るから少しだけ待っててよ」
サザン「ゆっくりでいいですよ?」
爽「そォそォ、別に急ぐ旅でも無いんだから」
美菜「旅······か」
爽(美菜)
グラン「爽、美菜は戻る気は無いんだよ···もォ二度と」
爽「そんなの知ってるよ!!」
美菜「爽······ありがとね?まァそォ言う事だからやり残しを片付けに行って来る」
爽「美菜!!地球には君の」
グラン「爽!!」
爽「豹牙」
美菜「ありがとね?爽、じゃァサンお願い」
サザン「分かりました、では行きますか」


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