『小説』永遠に宇宙に∼さよならは言わない∼　終章　第16話

美菜「え？」
ズザザザザ∼∼ドサッ!!
美菜「痛あ∼∼····何？」
龍次「と、虎次？」
虎次「見れねェよ!!」
龍「見ろ虎次!!」
虎次「んだよ····あァ？何だありゃ」
楓「ちょっと亀太郎あれ!!」
亀太郎「何だよ!!あんな残虐行為を見ろってのか!!」
凰華「亀太郎さん!!見て下さい!!」
亀太郎「わ、分かったよ!!····はァ？何だありゃ」
楓「黒い戦士は怨皇に逆らえないんじゃ」
美菜「えェと······誰？」
怨皇「グ!!···何故黒い戦士が私の邪魔を」
虎次「お、おい、あの黒いの何か苦しんでねェか？」
龍「体の中に入られたのだが···無理矢理留めている様にも思える」
怨皇「何故だ!!コイツの身体から出る事も吸収する事も出来ない!!······お、お前まさか!!」
ｽﾀｽﾀｽﾀ
美菜「ねェ、アナタ若しかして私を助けてくれたの？苦しそォだけど話し出来る？」
「ぶ、無事で···よ、良かっ···たよ······ミーナ」
美菜「ん？アナタも私を知ってるの？」
「だ、大丈夫···私···が、必ず······守って····あげる···から」
美菜「そ、それって······嘘でしょ？」
ﾊﾞﾙ「クハァ!!···ま、まだ···完全にか、回復···ちょっとキツイわ」
ﾆｰﾅ「······ﾝ····ﾝン······ミーナ？」
美菜「ん？あァニーナ気付いたんだ」
ﾆｰﾅ「怨皇は？」
美菜「この人の身体の中」
ﾆｰﾅ「は？な、何がどォなればそォなるの？」
美菜「だよねェ∼」
ｻﾗ「ニーナ!!美菜ちゃん!!」
ﾆｰﾅ「サラ!!」
虎次「サラ!!無事だったか!!」
亀太郎「サラさん無事だったんだ」
楓「良かった」
ﾊﾞﾙ「全く···遅いって···言うの」
ｻﾗ「2人共!!武器を持って早く上がって来て!!」
ﾊﾞﾙ「ミ、ミーナ···彼女の所に···早く」
美菜「分かった、ニーナ行くよ!!」
ﾆｰﾅ「うん」
ﾊﾞﾙ「い、急いで!!な、長く···は持たな···い」
美菜「了解!!」
タタタタタ
怨皇「貴様!!バル!!早く僕を開放しろ!!」
ﾊﾞﾙ「そんな冷たい···事言わないでよね？···私達の付き···合いって、そんなに浅く···無いじゃん」
怨皇「嘘だ!!そ、そんな筈は······い、いつから」
ﾊﾞﾙ「ずっと···産まれた時···からずっと」
ブワサァ∼∼∼
龍「顔の霧が晴れる!!」
龍次「あ、あれは加奈ちゃん!!」
美菜「加奈!!ヤッパリバルって」
ﾊﾞﾙ「ミーナ急いで!!」
美菜「あ、そ、そォだった」
怨皇「産まれた時からって······何で」
ﾊﾞﾙ「私は···アナタ···から、ミーナを守···？為に···ったく!!死んでまで!!···ミーナを苦しめ···るんじゃ、ない···わよ!!一矢ァ!!」
美菜「え？······う、嘘でしょ？······怨皇が·········一矢？」
ｻﾗ「美菜ちゃん急いで!!もォバルが持たない!!」
ﾆｰﾅ「ミーナ!!考えるのは後にしたで!!」
美菜「え？あ、うん」
ダダダダダ
怨皇「崎谷頼む!!僕を開放してくれ!!僕とミーナは一緒になって星の王になるんだから!!」
ﾊﾞﾙ「そんな事させる訳無いでしょ!!あ、あの星には···私の家族が···居るんだから!!」
ﾆｰﾅ「サラ!!」
ｻﾗ「ニーナは右側に行って!!美菜ちゃんは正面!!同時に剣を柱に刺すわよ!!」
ﾆｰﾅ「OK、同じね？」
美菜「じゃァ3で行くわよ？」
ｻﾗ「刺したら美菜ちゃんは直ぐに剣を折って!!確認したら次はニーナ!!OK？」
美菜「OK」
ﾆｰﾅ「私も」
怨皇「さ、崎谷頼む!!僕を開放してくれ!!」
ﾊﾞﾙ「しつこい!!」
ｻﾗ「1（ワン）!!2（ツー）3（スリー）!!」
怨皇「止めろ∼∼∼!!」
ガザシュッ!!
ｻﾗ「美菜ちゃん!!」
美菜「うん!!」
バキ!!
怨皇「グァ!!」
ｻﾗ「ニーナ!!」
ﾆｰﾅ「OK!!」
バキ!!
怨皇「や、止めてくれ!!サラ∼!!助けてくれ!!俺だ!!6代目だ!!頼む!!助けてくれ!!」
ｻﾗ「ろ、6代目」
美菜「ん？サラ？」
ﾆｰﾅ「何やってんのよサラ!!早く折りなさい!!」
ｻﾗ（6代目······）「ゴメンね？」
バキ!!
怨皇「グゾ····わ、私···のユ、ユート···ピア······」
ﾊﾞﾙ「一矢？生まれ変わったら今度こそ親友になろォね？」
パァ∼∼∼
龍次「黒い霧が昇って行く」
虎次「お、おい見ろ!!黒い戦士達が」
凰華「皆···元の身体に戻って行くんだ」
楓「終わったんだね？」
ﾆｰﾅ「サラ!!」
ｻﾗ「待って？美菜ちゃん、彼女の所に行ってあげて？」
美菜「あ、そォだった」
ダダダダダ
虎次「終わったんだな？」
龍次「そォだね？」
楓「皆ちゃんと戻れてるのかなァ」
凰華「大丈夫ですよ、ちゃんと戻っている筈です」
美菜「加奈!!」
ガバッ!!ハグッ
ﾊﾞﾙ「ﾌﾌﾌ、お疲れミーナ」
美菜「加奈、平気なの？」
ﾊﾞﾙ「平気に見えるの？」
美菜「見えない、でも···何でこんな事!!」
ﾊﾞﾙ「間に合って良かったよ、あの馬鹿がミーナを狙ってるの分かったから急いで来たんだ」
美菜「これじゃ裕矢の時と一緒じゃん!!」
ﾊﾞﾙ「だね？でもどっちもミーナを助けられた···そォ言えば思いっきり突き飛ばしちゃったっけ、ハハゴメン」
美菜「ずっと私を助けてくれてた」
ﾊﾞﾙ「まァね？それが私の役目だったから······みーな？いいえ、屋中美菜、初めまして私はエアリスから来たバル、アナタの幼馴染の崎谷加奈に寄生していました、彼女は先程病院で息を引き取りました」
美菜「な、何言って···加奈？何でそんな嘘を」
ﾊﾞﾙ「嘘じゃないわ？崎谷加奈はもォ死んだの」
美菜「どォしてそんな嘘付くの？私知ってるんだよ？加奈が嘘付く時ってね？眉間に皺寄せるんだよ？」
ﾊﾞﾙ「アハハヤッパ無理だったか、でもね？本当にもォ戻れないのよ」
美菜「あれが原因なの？」
ﾊﾞﾙ「そ、あれが原因、肉体の再生はヤッパ無理だった」
美菜「そォなんだ····ねェ、金谷咲って加奈でしょ？」
ﾊﾞﾙ「それも気付かれてたか、うん、弥生さんのスマホ借りてね？サンに私の正体バラす訳には行かなかったからさ」
美菜「そっか、お互いに警戒していたもんね？」
亀太郎「２人共悪い、俺赤の柱が気になるから先に戻ってるわ」
楓「待って!!私も行く」
ﾊﾞﾙ「あ、ゴメンミーナ、そろそろ時間だ」
美菜「時間って？」
ﾊﾞﾙ「ちょっとこの身体を無理し過ぎたみたい」
美菜「ま、また会えるよね？」
ﾊﾞﾙ「バイバイミーナ」
美菜「バイバイって······加奈」
パァ∼∼∼∼∼!!