『小説』永遠に宇宙に~さよならは言わない~ 終章 第15話
爽「豹牙」
グラン「待ってくれ、これを浄化したら行く」
サラ「何かあったの?」
爽「まァね?」
グラン「フゥ……待たせた、で?何かあったのか?」
爽「2人は気付いたかい?ここまで全く敵が出て来ない」
グラン「言われて見れば」
サラ「皆休憩してんじゃない?」
爽「フフ、まァそれなら一番助かるんだけどね?」
グラン「可笑しいな?あれだけの数を呼び出しといて一体も現れないなんて」
爽「何かが可笑しい」
サラ「若しかして虎次達がやっつけちゃったとか?」
爽「確かにあの3人は一騎当千とまでは言わないが可也り強い、でもあれだけの数は捌けない」
グラン「森が静かだ」
爽「だね?僕もそれを感じてた」
サラ「どォ言う事?」
爽「その儘の意味だよ、森で戦闘が行われていない」
グラン「少し探ってみるか」
サラ「豹牙どっか行っちゃうの?」
爽「しっ!!これから探知するんだよ」
グラン「············誰も戦っていない······全員導かれている」
爽「成程、そォ来たか、急いだ方が良さそォだね?」
グラン「あァ」
サラ「ねェ、どォ言う事なの?」
爽「急がないとヤバいって事」
怨皇「来たかミー···美菜、待っていたぞ?200年···長かった、だがそれももォ終わりだ」
美菜「御免なさいね?焦らすのが好きなもんで、じゃァアナタの言う通り終にしましょ?」
怨皇「········勝つつもりか?」
美菜「えェ、勝つつもりよ?」
怨皇「無駄だ、お前では私に勝てぬ、無駄死にするより私に吸収され力となれ」
美菜「そんな口説き文句で簡単に女が靡くと思わないでよね?」
怨皇「そォか···それは残念だ、ならばお前の仲間を殺すしかないな?」
ニーナ「仲間?」
美菜「そ、それって···汚い、私に用があるんでしょ!!他の人は関係ないじゃない!!」
ニーナ「ミーナ?」
美菜「龍兄達が人質にされた、でもその中にサラは入っていない」
ニーナ「何でそんな事が分かるの?」
美菜「恐らく私達の計画は大方頭に入っている筈、若しサラも人質にしているならもっと交渉がキツイ筈」
ニーナ「え?あれがまだ軽い交渉だったって言うの?」
美菜「うん様子見って所、私かニーナからサラの情報を得ようとしてる、完全に有利に立つために」
怨皇「さァ武器を捨ててこちらに来るんだ、私に吸収されたのならお前の仲間は全て助けてやろう」
美菜「情けないヤツね?アナタって」
怨皇「む?」
美菜「そんなに私に負けるのが怖いんだ」
怨皇「何?」
美菜「実力で私に勝てないもんだから人質って、マジセコイんだけど?」
怨皇「黙れ!!お前如き私が本気を出せば」
美菜「だったら人質なんてセコイ事していないで、正々堂々と私と戦えばいいじゃない」
怨皇「······一瞬で吸収してやる」
美菜「全く、そんなんじゃ女は靡かないってェの!!」
スササッ
美菜「ニーナ避けて!!」
ニーナ「え?」
怨皇「遅いわ!!」
ドカッ!!ズザザザ···ガクッ
美菜「ニーナ!!」
ダダダダダブン!!ブン!!ブン!!
怨皇「お前の攻撃など当たりはしない、諦めて私に吸収されろ」
美菜「煩いわね!!誰がアンタなんかと!!」
ブン!!ブン!!ブン!!
怨皇「聞くんだミーナ!!僕達が融合すれば必ず王になれるんだ!!僕達だけの桃源郷を作れるんだ!!」
美菜「煩い!!お前がミーナなんて言うな!!」
ブンブン!!ブブブン!!
虎次「おい!!ニーナがやられてる!!」
龍次「ニーナ!!」
美菜「龍兄!!大丈夫!!ニーナは気絶しているだけ!!」
楓「あ!!ミーナが戦ってる」
凰華「ニーナさんが倒れてる!!」
美菜「楓ちゃん!!凰華ちゃん!!無事だったのね!!」
亀太郎「おいおい、俺は無視かよ」
怨皇「ハハハハハぞろぞろと人質の登場か」
龍「人質だと?」
亀太郎「あ?誰が人質になってんだ?」
凰華「馬鹿!!私達よ!!」
亀太郎「は、馬鹿って···凰華さんまで」
龍次「ヤツの狙いは俺達の人質だったって事か」
虎次「遣り方が汚ねェ」
怨皇「さァミーナどォするんだい?決めるのは君だ僕は強制しないよ?」
美菜「全く···ねェ6代目いえ玄庵、それがアンタの狙いだったって事?」
6代目『そォだ、私は何があってもエアリスに行かなくてはならない、あの人に、必ずあの人に会わなくてはならない!!』
怨皇「6代目?何の話しなの?」
6代目『後で説明する、今は美菜を救急する事だけ集中していろ』
怨皇「何だか良く分かんないけど分かった、僕達の目的は同じって事でいいんだね?」
6代目『あァ、共にエアリスに行こう』
怨皇「了解、任せといて?直ぐに吸収しちゃうから」
サン※全く······本当に恐ろしい人だ美菜は※
美菜(でも···これだけ人質を取られちゃ無理か)
美菜「怨皇!!アナタに聞きたい事がある、私を吸収した後仲間を開放する保証は?」
怨皇「私の目的に人質は必要なくなる、地球へ戻してやる」
美菜「だから保証は?それに黒い戦士達はどォなっちゃうのよ」
怨皇「相変わらずだね?ミーナは自分の事より他の人の事を·····分かったよ、じゃァ今希望の人数を目の前で開放してあげる」
美菜「それは確実に戻すって····野暮な話か、分かったじゃァ500人開放してくれる?」
ポポポポポポポポポポ
虎次「な、何だ?黒い戦士が光の球になって昇って行きやがった」
亀太郎「うォ!!黒い戦士が光の球になって昇って行った!!」
怨皇「倍の千を開放した、望むならもっと開放してやるけど?」
美菜「出来るのなら」
怨皇「ふん」
ポポポポポポポポポポ
怨皇「3千開放した」
美菜「分かった、これだけやられたら素直に聞くしかないわね?」
スタスタスタ
怨皇「おっと、その光の剣はそこに置いてくるんだ、融合吸収した途端にその剣で刺されてもたまらないからね?」
美菜「ぐ、読まれてたか」
怨皇「アハハそこまで僕は馬鹿じゃないよ、さァ早く来るんだミーナ」
美菜「ハア···万策尽きたか、仕方ない」
スタスタスタ
美菜(後は私が怨皇を···気力の勝負で)
虎次「龍次!!どォにか出来ないのかよ!!」
龍次「無理だよ」
龍「あァ、俺達は美菜に守られている」
楓「馬鹿亀!!アンタが代わりに吸収されなさいよ!!」
亀太郎「な、何で俺が」
楓「アンタ一度ミーナを救うのに命捨てたんでしょォが!!もォ一回捨てなさい!!」
亀太郎「無茶言うなよ、それにお前だってミーナの為に捨てたじゃねェか」
楓「煩い!!黙れ馬鹿亀!!」
美菜「さァどォぞ?好きにしたら?」
怨皇「何を企んでいる」
美菜「勘繰り過ぎよ、万策尽きてんの、ただの開き直りだから気にしないで?それとも私の命を盾にして、仲間を赤の柱に逃してもいいんだけど?」
怨皇「········昔のミーナじゃない」
美菜「へェ、昔の私を知っているんだ、でも残念ね?私はその頃より成長してんの、無駄口はいいからさっさと始めたら?でも痛くしないでね?」
怨皇「では望み通り始める」
ブワワァ·········サラサラサラ
龍「おい!!怨皇の身体が黒い霧になったぞ!!」
楓「始まった、取り込む気なんだ」
龍次「美菜ちゃん!!」
凰華「ミーナさん!!」
サワササァ∼∼∼∼∼
虎次「黒い霧が上空に集ったぞ!!」
亀太郎「あの状態って、身体の中に入る気かよ!!」
ブワァ∼∼∼!!
美菜(パパママ御免なさい、加奈、麻子、天、由美子、恋、アッキー、翔、良介、ハル、ケイ、魔紗斗、茂、ノブ·····あれ?もォ1人居た様な···大切な仲間が居た筈だけど)
怨皇「さァ
行くよ?ミーナ!!」
美菜「あ、思い出すまで···は無理か」
ブワァ~~~~!!」
楓「駄目ェ!!ミーナァ~~!!」
ドン!!