『小説』永遠に宇宙に 完結編 ~さよならからの始まり 絆は永遠に~二章ノ2 開戦 第 6話
美奈「ほらほらァ!!虎兄の息子!!油断してるとアンタもゲームオーバーになっちゃうぞ?」
虎次「ゲ、ゲームオーバーって······スゲェなあの人」
デット「あれは戦闘狂か?死と背中合わせの戦闘をゲームとは···狂っている」
虎次「ハハハそれは同感だ、んじゃマジでやんねェと狂った戦闘狂に怒られちまうからな!!」
ガキィ〜ン!!
デット「グッ···貴様、さっきは手を抜いてたな?」
虎次「あァ、その所為で龍牙さんを死なせた、もォ油断しねェ!!」
ギキィン!!ガキィン!!
グラン「ソル、この戦い一旦分けないか?」
ソル「何を寝惚けた事を言っている!!貴様は私を!!···貴様だけは私の味方でいてくれると信じていたのに」
グラン「そォ言うなよ、俺自身で動いていた訳では無いんだ」
ソル「だからと言って!!」
グラン「分かってるさ、王の命で仕方なくお前の父を殺した···許せとは言わぬ、だが理解しろ」
ソル「···············」
グラン「フフフ、こォして対峙していると昔を思い出すな?」
ソル「そんな事は忘れた」
グラン「だろォな?お前は一度も俺には勝てなかったからな?」
ソル「鍛錬と死闘は別だ!!それに今の私は」
グラン「あァ、久し振りにお前と手合わせをしたが驚いた、世辞抜きで強くなっているそれも曾てのサザンを上回る程に」
ソル「お前は何を考えている」
グラン「まァ色々とな?」
ソル「貴様······デウスまでも裏切るのか」
グラン「ハハハ流石だソル、まァ当然か···俺がお前の考えが分かる様に、お前も俺の考えが分かるもんな?」
ソル「何を企んでいる」
グラン「俺はな?地球って星の人間に沢山の事を学んだんだよ、って言うかまだ俺の中に居るんだけどな?」
ソル「吸収もしていないでこの強さ」
グラン「地球人って奴は素晴らしく頭がいい、俺が融合した奴は特にな?奴はこォ俺に提案して来た、怨皇さえ吸収してしまえば俺の望む桃源郷が作れるとな?」
ソル「貴様···貴様の理想郷を作るつもりか?」
グラン「そォだよ?なァグラン、俺の下に付かないか?」
ソル「巫山戯た事を抜かすな!!私は」
グラン「王様だろ?立場なんて捨てちまえよ、石頭で居たってろくな事無いぞ?それにな?お前この戦争の結末って何だか考えた事あるのか?」
ソル「そ、そんな事」
グラン「まァ無いとは言わないよな?でもお前の考えているハッピーエンドなんてものはあり得ない事は教えておいてやる」
ソル「私の考えが」
グラン「言ったろ?お前の考えなんて分かるって、でな?お前がサザンを信じている限りお前の理想通りには行かない」
ソル「ならお前達ジストーが勝利すれば理想の国が作れるとでも言いたいのか?」
グラン「それも違う」
ソル「お前の理想郷が全てだとでも言いたいのか!!」
グラン「そりゃそォだろ?何せデウスが支配したら国として機能しない、あれはただの器に過ぎない、実権は息子のデットだ···だがアイツでは国を動かせない」
ソル「だからサザン様が再び」
グラン「アイツは全てのパラサイターとジストーを消すつもりだ」
ソル「え?」
グラン「矢張り考えもしていなかったか···この戦争の結末を教えてやる、サザンが生みの親である生命を殺す、その直後全てのパラサイターとジストーがこの世から消滅、そして残された地球人達も変える事が出来ずにここで死ぬ、わかるか?何も残らないんだよ」
ソル「サザン様がそんな事」
グラン「アイツは太陽系で怨皇を作った、美奈と吸収させ強力な戦士を作る為にな?だが計画は失敗に終わった、そこで奴は最強の戦士である美奈をこの地に連れて来れば何とか生命を斃せるだろォと考えている」
ソル「美奈はそれ程の戦士なのか?」
グラン「あァ、サザンの全ての力が加わっているからな?あれは化け物だ、出来れば戦わずに地球に送り返したいくらいだよ」
ソル「···············」
グラン「まァ今まで信じていたものが行き成りぶち壊されたんだ、混乱するのも分かる···だが俺は消えたく無い!!勿論幼馴染のお前もだ、だから俺に強力しろ!!怨皇とサザンさえ斃せば後はどォにかなる!!」
ソル「·········少し考えさせてくれ、少し流れを見たい」
グラン「分かった···あァそれとな?何故この事を知っているか?なんだが、地球にはヨキと同じ先見の力を持った奴が居たんだよ、俺はそいつから全てを知った、まァそいつはサザンに斃されちまったけどな?」
ソル「············サザン様はどォして」
グラン「まァいいや、それじゃ俺はやる事があるんでな?」
シュパパパパパ
ガキィ〜ン!!キン!!キン!!キキン!!
テウス「クッ···な、何だこの巫山戯た力は」
美奈「どォしたの?さっきアンタが一番強いとか言ってなかった?」
デウス「黙れ!!私を愚弄するのか!!」
美奈「そォよ?だから早く本気出してくれる?この儘じゃつまらないじゃない」
デウス「クソ···こ、この儘では」
美奈「お?やっと本気出すのね?」
デウス「クソ!!」
シュタタタタ
美奈「え?······嘘でしょ?王様が尻尾巻いて逃げた···普通だったら怒りとかでパワーアップして向かって来る場面じゃ······何で?」
ギキィン!!ガキィ!!
虎牙「オラオラどォした!!本気の俺にビビってんのか?」
デット「クッ···腹は立つが確かに強い」
虎牙「ったりめェだ!!テメェが龍牙さんを殺ったんだかんな!!きっちり落とし前付けて貰うぜ!!」
ガキィン!!キンキン!!
美奈「こらァ!!虎兄の息子ォ!!いつまでやってんのよ!!残りはアンタだけなんだよ!!」
虎牙「え?マジで!!」
デット「何だと!!父は、王が殺られたと言うのか!!」
美奈「あァアンタの王様ね?ちょっと遊んであげたら尻尾巻いて逃げちゃったのよ」
デット「王が逃げただと!!···クソ!!」
シュタタタタ
美奈「あァ〜〜〜!!」
虎牙「え?あ!!アイツも逃げやがった!!」
美奈「もォ!!何やってんのよ!!役立たずが!!」
虎牙「役······すんません」
美奈「早く追い掛けるわよ!!」
虎牙「ウッス!!」
美奈「じゃァ行くよ?ポプラちゃん」
ポプラ「あ、私絶対に追い付けないので先に行ってて下さい、それに私の身体で柱移動は負担が大きいので、宇宙(そら)から行きますので」
美奈「そォなんだね?んじゃァ······」
虎牙「虎牙っス」
美奈「うん、虎兄の息子、確り着いて来なさいよね?」
虎牙「今虎牙って言ったばっかなのに」
シュパッ
虎牙「って···一瞬であんな所まで、マジ速ェって」
ポプラ「ウフフ頑張ってね?虎牙さん」
虎牙「おゥ!!んじゃ行くか」
シュタタタタタ
ポプラ「それじゃ私も」
ヒュゥ〜〜〜
ソル「············私はどォすれば」