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起業を考えている人に対して「起業はうまくいかない」と言う人たち

「起業は大変だ」
「起業はうまくいかない」
「会社の看板が無ければビジネスはできない」
サラリーマン時代に周囲から聞いていた言葉は十中八九このようなネガティブな内容だった。

起業を考えていた私は、とりあえず起業経験者たちにも話を聞きに行った。同じような返答だろうと思っていた。しかし見事に裏切られた。

「起業は楽しい」
「一緒にビジネスをしよう」
「とにかくすぐに実行しよう」

逆に十中八九ポジティブな内容だ。そして面白いことに、企業が大きければ大きいほど、社長の返答内容はポジティブだった。なぜこんなにも違うのか。理由は単純だった。

そもそもサラリーマン時代に話を聞いていた相手のほとんどがサラリーマンだった。起業した事がない人に意見を聞いていること自体おかしなことだった。泳いだことがない人に泳ぎ方を聞いていたようなものだ。

では実際に起業してみてどうだったか?

なんとあれほどネガティブなことを言っていた同僚も友人も手のひらを返したかのように応援してくれている。「起業した人に興味がある」「話を聞いてみたい」「自分も本当は何かに挑戦したい」という興味が混ざっているような気もするが、間違いなく私を応援してくれている。

私の置かれていた環境で「起業」という道を選ぶの人が皆無だったことも影響しているかも知れない。リクルートやDeNA、サイバーエージェントなどに勤めている方々にとっては「起業」というのは日常茶飯事だろうが、私はそれらとは対極に位置する古い体質の上場企業に勤めていた。そのせいか会社から独立した人間を12年のキャリアで見たことがなかった。友人もどちらかというと保守的なタイプが多いせいか、起業しそうな人は見たらない。

それでは起業後の取引先の反応はどうだったか?

これは大変ショックなことだったが、サラリーマン時代にとても良くしてくれた取引先の方々が、会社を辞めた途端に私を完全に連絡を無視するようなケースがあった。私は事前に起業経験者からこのような「人種」がいることを聞いていたこともあり、意外と慣れてしまったが、正直なところ最初の頃はとても傷ついた。

一方で私にとって一番予想外だったと言えるのが、サラリーマン時代よりも私を応援してくれる取引先(新規、既存含む)が思いのほか多かったということだ。これは本当に有り難かった。スムーズに新規ビジネスをスタートできたのも取引先のおかげだ。

また同僚でも友人でも取引先でもないが、国税や年金事務所、役所の人たちは何故だかとても応援してくれた。分からないことを聞けば時間をかけてとても丁寧に説明してくれたし、時には応援の言葉もかけてくれた。想像していたよりも世間は起業家を応援してくれている。助けを求めれば助けてくれる人たちがいる。

そして世の中の全ては「因果応報」だ。私は応援してくれる人のためにこの会社を大きくしなければならないし、その恩を必ず返さなければならない。一方で簡単に人を無視するような人間には自分の時間を使う必要はない。

応援してくれる人のために限られた人生の時間を使っていくという考え方がより良い人生をつくるうえで重要なのかもしれない。


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