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This is Me!


 感動して、胸がいっぱいになり、時に、涙することがある。

 景色を見ているとき、言葉を読んでいるとき、音楽をきいているとき。


 娘から、おすすめの曲のURLがLINEで送られてきた。洋楽だ。

 「Fight song」

 早速、きいてみた。わたしは、骨伝導イヤホンで、音楽をきく。イヤホンを使うと、音がクリアにきこえてくる。

 この曲から、強い励ましのパワーを感じた。胸が熱くなる。なんだか、今のわたしにぴったりな曲だ。ふつふつと、強さが身の内から湧いてくる気がする。

 娘に、「とても素敵な曲をおすすめありがとう」と伝えて、息子にもすすめてみた。

 息子は、この曲をすでに知っていて、時々、きくらしい。ついでに、息子のおすすめの曲を尋ねてみた。

 「This is Me」

 気持ちを奮い立たせたいときにきく、と言う。

 きいたら、鳥肌が立った。パワーに痺れる。全てなぎ倒していくような、そんなパワー。「これがわたし!」なんて、かっこいいんだ。自分らしさ、万歳!胸が高鳴る。

 息子に、「すごくかっこいい!ありがとう」と伝える。子どもたち、それぞれ、素敵な音楽に出会っているのだなぁ。

 込められた想いって、言葉がよくわからなくても、伝わってくるんだ。あっ、そういえば、友達もそう、言っていたような。

 あと、音楽だけじゃくて、言葉や絵などからも、想いを感じる。人が創り出したもの。創り出さずにはいられないもの。

 それらから、わたしが受け止めた想いは、他の誰かが受け止めたものとは、異なるのだろう。わたしとぴったり同じことを感じる人は、この世にいないんじゃないかな。感じたこと、それが、わたしらしさ。

 だから、そのままを感じたらいいんだ。自分を信じて。そう、決めたら、がぜん、楽しくなってきた。感じるままって、素敵だ。思考は、ちょっとお休み。

 歌を聴いて、そのリズムに合わせ、感じるまま、動く、躍る、歌う。わたしの身体が、心が、魂が喜んでいる気がする。

 幼いころは、こうやって、ただ音楽と共に踊っていた。歌いながら、ステップ踏んで。もう、そのときに戻って、やり直すことはできない。でも、音楽にただ身を任せることは、今でもできる。

 言葉が生まれる前から、人はリズムに乗り、声をあげ、踊っていたのではないかな。全身で祈りをささげるとき、弾むようにうれしいとき、震えるほど悲しいとき、どうしようもない怒りで、体が燃えるようなときも。

 子ども時代に、音楽に合わせて、身体を動かす時間があるといいなぁ。自分を味わう時間。「これが正しい」がなく、自由に、思いっきり、そのときを身体全体で楽しむ。動きたくない子もいるだろうね。それも、その子らしくて、素敵だ。

 ふと、今までちょっと考えすぎていたかもしれないと、感じた。先々のことに不安になっては、事前にその不安を取り除くために、準備を万端にする。いつも、いつも、未来ばかり、気にしていた。やってもやっても、終わらない、その準備…

 もう、あまり先の心配をせず、そのときが来たら、しっかりと心配することにしよう。

 結局、この先の状況は、刻々と変わっていくのだから。





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