素直になれなくて
素直じゃない。
過去幾度となく言われてきたセリフである、親にも友人にも好きな人にも。素直じゃない人がどれほど面倒臭いかは多分、誰よりも理解している。それでも私にとって「思いを素直に伝える」ことはかなり労力がいるのだ。
昔から周りに抱かれる私の印象は、気が強そう・自分持ってそう。過去ついたあだ名は(裏)BOSS・姐さんなど。いわゆる強い系女子というイメージがこびりついてしまった大学生以降はいつしかそのイメージに合わせて振る舞う自分がいた。否定するのも面倒だし集団の中ではその方が生きやすかったからだ。
あながち間違っていない部分もある。人をまとめる立場にいたことも多かったし、大勢の場で意見を求められればズバッと端的に主張できる方の人間だし、実際に妹がいる一家の長女だ。でもそれが私の全てではないし、むしろ周りからの目が気になってしまい他人と比較した自分に自信をなくすネガティブな性格だ。
特にそれが顕著に表れてしまうのが恋愛。恋愛体質ではないが故に、稀に出会う好きな人に対して自分の素直ではない部分が露骨に見える。満を持して私が本来の私として振る舞うべき時なのに…
ここでいう素直ではないとは、本当は好きなのに好きって言えないとか、もっと一緒にいたい相手にその選択を委ねてしまうとか、傷ついた・寂しかったが言えないとか。いつも強気なキャラの自分がしおらしい感じになると頑張ってる感が出てしまい、幻滅した結果斜め30°みたいな伝え方になる…笑
結局保身に過ぎないのだが、好かれたいよりも嫌われたくない気持ちの方が強いからそう言って引かれたら…など考えた結果、思いを抑えてしまうのだ。過去幾度となくそのせいで後悔してきたにも関わらずだ。
でも最近、彼氏と別れた友人たちが口を揃えて「素直に思ったことを言えなかった」ことが原因だと聞き、改めて思いを言葉にして伝えることが関係性を構築する上でとても重要だと痛感している。
私も今付き合っている彼氏とは過去の経験を活かして、なるべく思ったことは時間を空けずにしっかりと話し合うよう努めている。それでも時に些細なことで言うか言わないか迷って我慢した時もあったので、結局そういう積み重ねが別れにつながるのだと思う。
「恋愛=話し合うこと」と言っても過言ではない位、思いを言葉にして伝えることは大切だ。2人の将来みたいな話ほど重い空気になるのが嫌で避けてしまいがちだが、どちらにせよ答えが今わかるか後わかるかの違いだと思ってからは気が楽になってきちんと話せるようになった。答えを知れるなら早いほうがいい、言わないのは答えの先延ばしに過ぎないから。勇気を出してこちらが思いを曝け出すことが良い結果を生み出すかもしれない。でも相手が傷つかないような言い方で。
余談だが、ディズニーシーにタートルトークというアトラクションがある。その中のクラッシュへの質問コーナーで素直じゃない自分をどうしたらいいかと質問したら、それを自分で分かっている時点で素直では?って言われた。
あの亀はすごい。
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