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なんでもない日

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なんでもない日のつぶやき
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2020年2月の記事一覧

ふゆのあさに

ふゆのあさに

淡い水色に、白い絵の具をのせた筆をすっと走らせたように、飛行機雲がながく伸びている。

始まりはみえず、その行方を追うそばから先へ先へと進み、終わりもまたみえず。

途中、色が足りなくなったように薄くかすれている、一本の白い線。

透きとおった陽射し、

触れればひび割れそうなほど冷たい空気、

雪化粧をほどこされた鋭利な山々の峰。

細く吐いた息さえ、白くこおって。

ようやくあらわれた冬らしい

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丸めて捨てたはずなのに

丸めて捨てたはずなのに

今日もまた、下書きの状態で放っておいた記事を一枚、破棄した。

私はnoteを、ぽっと脳裏に浮かんだ感覚や思考を書きとめる、いわば備忘録として重宝している。

これは忘れまい、とそのときは気合を入れてぽちぽちと軽やかに指が動くのだが。

完成品のイメージもできて、さぁ仕上げようという段になると、あれ?と思わず内心首をかしげる。

たとえば、家事など、いえの仕事をほどほどに頑張ろう、という記事を下書

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輝いていたあなたに

輝いていたあなたに

あの日、舞台の上で輝いていたあなた。

客席の灯りが落とされ、緞帳があがり。

夏も盛りの8月中旬、浴衣が良く似合っていて。

舞台に向かって一番左、開いた台本を右手に置いて、かるく頭を傾けている、すっとした立ち姿。

CDでしか声を聞いたことがない、twitterでしか目にしたことがない彼が、今目の前にいる。

きっぷの良いはすっぱな江戸っ子、

どこか影のある殺人鬼、

謎めいて仄暗い闇を抱え

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150回超え”スキ“いただきまして、ありがとうございます。
自分の思うまま筆を動かし、あとで読み直すと悶絶することばかりで、こそばゆい心持ちです。
下書きのまま放っておいたの、ぼちぼち清書しようかなと思いつつのつぶやき。

月一のアレで体調・メンタルともに下降気味な中、つくったメンチカツがここ最近で一番良い出来でなぜだ??と首をかしげてる。
(と言いつつよく見ると焦げてる…)

アイコンをかえてみた。手元にあったノートと、少し良いペンの位置をあれこれと試して。ペンの行方を思い描いて、白い紙を前に考えているというコンセプト(?)。

note継続9ヶ月のバッジをもらった。思った以上に居心地が良い場所で、つい時間を忘れて、ゆるゆると微睡むように、皆さんの記事を読む日々を楽しんでいる。
目的地をさだめず、のんびりと歩むこの感覚を、大切にしたいと思う。

この頃家のことや仕事でばたばたして、殆ど本を読めていないのだけど、気がつけばスマホを手にとって、noteを開いている。媒体を問わず、文章を読むという行為に対する壁が低くなっているのは良いことだなと、そんなことを考える。