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あかねいろ 第2部

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新チームが結成され、改めて目標は花園!ベスト8チームが、上を見てあがき出します! 第1部はこちら! https://note.com/1331/m/m046bc9fc27cb
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#ラグビー

【小説】あかねいろー第2部ー 94)泣き虫

 18時過ぎに笠原とともに部室に戻る。10本以上のオールメンの練習に参加して、しっかりと…

Inokichi
2日前
2

【小説】あかねいろー第2部ー 93)一太の怪我(2)

 ギルバートのラグビーボールを1つ取り、右手の上でくるくると回し、ジャージの上にウインド…

Inokichi
10日前
3

【小説】あかねいろー第2部ー 92)一太の怪我

 翌日の月曜日、練習はオフだけれど、ほぼ全員が部室やら校庭やら筋トレルームやらで何かをし…

Inokichi
2週間前

【小説】あかねいろー第2部ー 91)準決勝ー宴の後ー

 廣川工業のメンバーが、乾いた芝生の上にうずくまる。最後のスクラムでペナルティを取られた…

Inokichi
3週間前

【小説】あかねいろー第2部ー 90)準決勝ー最後はスクラムー

 「スクラム。あと1プレーだね」 レフリーが、淡々とポイントを示す。 「5mね。この辺り。…

Inokichi
1か月前

【小説】あかねいろー第2部ー 89)準決勝ー後半戦(6)ー

  廣川工業に、レフリーから「ユーズ」の声がかかる。9番はもう一度、左に立つFWにボールを…

Inokichi
1か月前
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【小説】あかねいろー第2部ー 88)準決勝ー後半戦(5)ー

  沖村がボールを何度か上に投げる。廣川工業のメンバーが横一列に綺麗に並ぶ。その上半身は、明らかにセンターラインを超えている。獲物を狙う猟犬のように、今すぐにでも飛び出してきそうな顔をしている。  スタンドからは、廣川工業の応援がひときわ大きいけれども、僕らの高校も随分と声を張り上げている。応援団のバカでかい声は、こんな時に役に立つのだと、初めて理解する。  あと3分じゃない。去年はここから10分以上試合が続いた。彼らの鬼気迫る形相と、1つ1つの当たりの強さは、僕たちの骨の髄

【小説】あかねいろー第2部ー 87)準決勝ー後半戦(4)ー

  一太とFWがポイントに向かいながらサインを確認する。レフリーからは「急いで」の声がかか…

Inokichi
2か月前

【小説】あかねいろー第2部ー 86)準決勝ー後半戦(3)ー

   ゴールポストの少し後ろに集まった僕らは、口々に僕をフォローする。しょうがない、ちょ…

Inokichi
2か月前
2

【小説】あかねいろー第2部ー 85)準決勝ー後半戦(2)ー

   廣川工業は先ほどのスクラムで落ちてしまった1番が16番と変更になる。メンバー表によ…

Inokichi
2か月前

【小説】あかねいろー第2部ー 84)準決勝ー後半戦(1)ー

  引き続きの晴天。風はない。天高く、最高の秋のラグビー日和だ。  後半は僕らのキックオ…

Inokichi
2か月前
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【小説】あかねいろー第2部ー 83)ハーフタイム。勝って泣け。

  ロッカールームに引き上げていく僕らは、決してネガティブな雰囲気ではなかった。沖村に走…

Inokichi
3か月前

【小説】あかねいろー第2部ー 82)準決勝ー前半(3)ー

  前半は15分を回る。モールとDG、そして、PGで得点を重ねていくというプランは、はっきり…

Inokichi
3か月前

【小説】あかねいろー第2部ー 81)準決勝ー前半(2)ー

  次のキックオフからも僕らは同じようアプローチを仕掛ける。キックをキャッチすると、すぐには蹴り返さずに、ラックからモールを作ろうとする。けれども、彼らも流石に同じ轍は踏まない。浅岡や一太の持ち出しに対して、厳しく低いタックルを差し込んできて、ゴール前のモールを潰すかのように対応をしてくる。モールをうまく作れないとなると、僕らの選択肢はキックしかない。岡野から小道に出して、小道が22mの少し内側から蹴り込んでいく。  そのキックは、練習通り、後ろに下がっている沖村の前に落ちる