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【読書感想】ブックカバーチャレンジ、どうでしたか?
ブックカバーチャレンジ、
私にもバトンがまわってきました。
誰がどう始めたのか、よく分からないし、
賛否もあるにはあるようですが、
大まかにこんなルール。
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ブックカバーチャレンジとは、
読書文化の普及に貢献するため、
好きな本の表紙を7回(7日間)アップ。
そのたびに1名を指名してお招きする。
本の説明はなくてよい。
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私に話が来た時点で、
ルールはさまざまにアレンジされていました。
私も、以下のように、自分にやさしい(?)アレンジを。
●7名も招待するのはどうかと思ったので、1名のみ、
本好き&書くことに抵抗がなさそうな方に打診
●やはり多少は、自分の言葉で説明や感想を書きたい
●読書文化の普及に貢献、より、
個人的な思い入れのある本、画集や外国の絵本なども出す
そして、真っ先に紹介したい、と思った一冊は、
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「真夏の死」三島由紀夫
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これは短編集の中の一編、表題作で、
「とてつもなく爽やかな読後感だった!」
という記憶だけは鮮明だけど、
物語自体は、ほぼ記憶がない…
なので、この機会に再読してみました。
*
冒頭に起こる、海水浴に来ていた子ども二人と、
その伯母である女性の、水死事故を通して、
子どもたちの両親(夫は水死した女性の兄)が、
この出来事とどう向き合い、どう立ち直っていくか、
という内容です。
大切な存在との、突然の別れに直面する中で、
ごく些細な出来事をきっかけに現れる、
あるいは、自分の奥底から不意に現れる、
感情の揺れ、時には虚無。
そういった些細な機微が、克明で繊細に描かれていて、
それがあまりに在り在りと、現実味があるため、
実感を伴って感情移入してしまいます。
そんな丹念な積み重ねを追っていくうちに、
登場人物が克服していける確信も、自然に湧いてきて、
最後には、私までもスッキリとして平らかな心境になりました。
それもこれも、凡人にはなかなか言語化しきれないけど、
確実に感じたことのある感覚を、描き切っているから。
まるで、この作品を通して、
自分自身の見つめ直しと、気持ちの整理ができてしまった感じ。
煮詰まった時に読んだら、ちょっとしたセラピーになりそうです。
鮮明なのは、この感覚の記憶だったか~と、腑に落ちました。
*
ということで、
ブックカバーチャレンジについては、
●懐かしい本を久しぶりに読むきっかけになった
●多くの本に、再発見がいくつもあり、学びになった
●前後の方々の、新たな側面を垣間見れてちょっと嬉しい
以上の点から、個人的には良かったです。