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河原 真宙
2021年8月20日 10:21
貴方の為だけに現れた夕日が今日も夜に潰されていく。貴方の為だけに祈る唄が灯台の光の瞬きに消えていく。今日の終わりを手で探り深海へと続く生きる事への渇望がまだ見つからない。私の朽ち果てた身体の中音だけが命を教えている。貴方から途切れた音を探している。今日の続きを手で探り月へと続く道を沈みながら歩いて行く。私の沈んだ後に見上げた月は青い。音だけが無く眩しさに目を瞑る
2021年8月19日 14:01
明日から独りで生きて行く事は私以外みんな知っていたのね。少しづつ話し合いを重ねて私以外みんな納得していたのね。タバコを吸って吐いた先にある長い影を引きずる女はどこか私に似ている。溜め息も出ないで吐いた息がいつかの夜の月を隠すだろう。そう言えばパパとママのどっちが好きだと交互に毎晩尋ねていた。何て答えていれば独りにならずに済んだのだろう。そう言えば私は産まれて良かっ